2014年8月27日水曜日

行動心療科

日本の暑い夏を乗り切るには犬もあっさりとサマーカットが必要と思い、アプの毛を短くカットしてもらった姉。



だが、それはとんだ誤解だったらしい。



むつごろう動物王国の石川利昭さんと野村恭太さんによると、普通の暮らしをしている犬に、サマーカットは大迷惑なんだそうだ。



以下が彼らのお話。

先月サマーカットをしたアプ
先週はシャンプーと簡単なトリミングだけした


<サマーカットは犬には地獄!>

 ゴールデンやシーズー、G・ピレニーズなどの毛の長い犬を飼われている方で、夏は暑そうと全身をサマーカットされる方がいらっしゃいます。確かに見た目は涼しそうですが、実はこれが犬にはえらい迷惑、30℃超えの日々は地獄となるでしょう。

 オーストラリアでの研究では、温度38℃、快晴の状態で、長さ8センチの毛で覆われた羊の体温は高くても42℃止まりと確認されています。毛の先端は輻射熱で85℃になっていても空気を含んだ厚い毛が断熱材の役割りを果たし、見事に羊が熱中症になるのを防いでいます。

 日本でも羊の毛刈りは3月?5月頃に行われます。けして夏に毛を刈ることはありません、暑い夏には毛が伸びているように考えてのことです。
 犬もまったく同じです。シベリアが原産のサモエドは全身を真っ白で長い毛で包まれています。原産地は真冬、マイナス40℃。そしてシベリア内陸部が原産地ですので、夏はプラス40℃近い日もあるのです。彼らの長い毛は、寒さだけではなく暑さ対策においても優れものなのです。

・ 普通の暮らしをしている犬は、けしてサマーカットをしてはいけません!

  例外は、ディスクの大会を目指す犬などで、灼熱の中でも激しいトレーニングをしなければいけない子、つまり動きで体内上昇がさけられない犬です。彼らはサマーカットすることで放熱量を増やしますが、これはあくまでも特例です。普通の犬がカットされると、真夏に毛を刈られたあわれな羊と同じ状態になります。




と書いてある。



そうか、アプには迷惑だったのか。



暑い散歩から帰ったらタライで足を冷やせばいいらしい。

1日2回、計1時間の散歩をするアプ



膝蓋骨脱臼の方は今の所大丈夫らしい。



フローリングの床は滑るので足に悪いということで、アプの部屋にはカーペットタイルが敷き詰められている。



ソファも置いていないので、姉は自分がくつろぐ場所もない。



が、かわいいアプのためには仕方ない。



なにしろアプはジャンプ力抜群で、どんなところにも飛び上がるのだから。

ケージの上にも飛び上がる


さて、アプは今行動心療科に通っている。



問題行動があるからだ。



膝蓋骨脱臼の様子を診察してもらうために通っている病院の行動心療科で姉が相談した時に、



個人レッスンのことを教えてもらったらしい。



つまり行動心療科の診察と個人レッスンを受けることで、問題行動をなくしていこうというものだ。



医者、しつけ専門家、看護師とカンファレンスをして、何回ぐらいのレッスンで治るか、また長期的な見通しなどを話し合ってくれたらしい。

保育園


レッスンで言われたこと。



プードルは食べるよりも運動というほど活動的な犬だ。



なので、一日留守番をして夜30分の散歩(朝も30分)ぐらいでは、大人しくしているのがかなりむずかしい。



教室でもたくさんの椅子が置いてあるのだが、アプは椅子に飛び乗っては降りて、を繰り返したらしい。



アプに必要なのは、ある程度遊んだら落ち着く状態と場所を作ってあげること。



食事はなかなか食べない。


だが、色々なフードを日ごと、あるいは週ごとに替えてお皿で食べない場合は、投げて捕獲に行かせたり取りに来させるという運動をする。



保育園でトレーナーの元、他の犬と遊ぶのはとても良いこと。



今は毎日ペットシッターさんも来ているし、他人や犬にはフレンドリーなアプだ。

ペットシッターさんとも長いおもちゃで遊ぶ


さて、問題行動の矯正は今がぎりぎりの時期らしい。



アプは1歳になったばかりだが、攻撃行動の芽が出始めている。



問題の一つ目は甘咬みをすること。



これは今のうちにちゃんと矯正しないと必ずひどくなる。



具体的には手で遊ばせず長さのあるおもちゃで遊んで、手に歯が当たったら『あっ!』と言っておもちゃを持って出て行く。



出て行く時間は10秒ほど。



出ている時間は適宜変化をつける。



リード、首輪、胴輪のつけはずしをいやがることについては、以下のようにする。



ご褒美のフードを食べさせながら、または届かないところにフードをおいて、気をそらせて行う。

ティッシュが一番好きらしい


もし要求して吠えてきたら『あっ!』と言って部屋から出る。



吠えている時は戻らないで、吠え止んだらもどる。



甘咬みをしたら部屋を出る、ということを繰り返している姉だ。



が、部屋を出るとアプがオシッコをドアの前でしてしまうこともあるらしい。



これはしつけ専門家に相談すると、不安が原因だということ。



今はペットシッターさんも同じように問題行動に対処してくれている。



こうして姉は日々、父の問題行動とアプの問題行動に振り回されているのだ。


なのにのんきなアプ