2020年8月30日日曜日

眼瞼下垂診察@京都 1/2 危機感

日本でどうしてもしたかったことがあった。

眼瞼下垂に関してのセカンドオピニオンを京都のKクリニックで受けることだ。

京都よりも東京の方がしたいことが多かったので、ずっと東京に滞在したかった。例えば今回はお店には入らないまでも、下北と三茶(ちょっと東京人をきどってみました)という新しい地域を開発してみたかった。歩くだけでもいいからその雰囲気を体験したかったのだ。

が、日本に滞在したのは2週間の自己隔離期間後(その間も日比谷、銀座、丸の内は歩いて行ったり食べ物を買いに出かけてはいた)たった11泊。京都に合計6泊したので、東京はたった5泊。その5泊6日の東京も、コロナ感染を恐れて、そして外食の体への負担を考えて食べ歩きはかなり減った。

とにかく、京都のKクリニックで眼瞼下垂の診察を受けるために日本にいる。何があっても体調を崩さないようにして、京都にたどり着かねばならない。

今回はコロナ感染の可能性を考えて実家には泊まらず
京都駅から1分の4つ星ホテルに泊まった
(GoToキャンペーン中でなんと1泊3200円!)

1年半前に行った浜松の形成外科での診断。眼筋が切れていて脳に酸素も行き渡っていないし、できるだけ早く手術を受ける方がいい、というものだった。眼筋と脳への酸素供給を関連付けている医師は他にはまだあまりいないようだが、M先生の検査と説明でかなり危機感を持った。

この形成外科医・M先生は穏やかで説明も長時間に渡ってしてくださり、信頼できると感じたし、4ヶ月後に日本に帰国して手術を受けようと予約を取り、手術前の身体検査と血液検査までしたのだった。

実家に泊まることはなかったが、姉とイノダコーヒ本店に行った

広々とした店内とテラス席がある開放感で選んだ

が、その後友人Mささんに言われた言葉。顔のことだからセカンドオピニオンを受けた方がいいんじゃない?

Mささんは正しい。焦って決めてはいけない。最近歌手のW田Aキ子さんも眼瞼下垂手術を受けて印象が変わってしまった、と噂されていたではないか。本人もかなり落ち込んだということだ。

そもそも浜松のM先生の診察の時には、瞼のどこを切るか、余分な皮膚はどう切除するのか、という説明がなかった。眼瞼下垂手術の時たるんだ瞼の皮膚を切るのだが、私は漠然と切る部分はデフォルトのように決まっているものだと思っていたのだった。

が、いくら年を重ねて顔中がたるんでいても一応まだ女。瞼を切ることで顔がどう変化するのか、その辺をもっと知っておくべきだろう。ちなみに眼瞼下垂手術はをすると一重瞼は必ず二重になるので、顔が劇的に変わり家族に「変」と言われうつ病になる人もいるそうだ。私は元々二重なので、劇的には変わらないかもしれないが、それでも長年慣れ親しんだ顔が変わってしまえば落ち込むかもしれない。

アラビアの真珠という名前のコーヒー、クロワッサン、サラダの
モーニング(1490円)
が、姉と二人分のクロワッサンを一枚のお皿に置かれたことにがっかり
クロワッサンには個々のお皿が必要だと思いますけど・・・

ということで、関東圏と関西圏の形成外科と眼科をあれこれ調べた結果、地元である京都のKクリニックが良さそうだという結論に達した。それまでに上がった候補は横浜のS眼科、札幌のS形成外科、六本木のF眼科、大阪のTクリニック。

  • 横浜S眼科は眼瞼下垂についての記述と院長の説明を読むと好感が持てるし、詳細にわたって手術のことも詳しく書いてあるし信頼できそうと思った。が、口コミの評判はかなり悪く、却下。
  • 札幌のS形成外科は院長ブログを読むと共感するところが多いし、かなり丁寧に瞼切除方法などが書いてある。が、京都から札幌は遠いから診察はできない、と院長自身に断られたことと、やはり口コミの評判が悪かったことで却下。
  • 六本木のF眼科はレーザーメスを使っての手術をするようだが、やはり眼科であり形成外科ではないので、眼瞼下垂手術に関してはあまり専門ではないようだ。
  • 大阪のTクリニックは、電話対応の感じ悪さが気になり、診察を受けることを躊躇した。こんなんでは診察に行っても嫌な思いをするような気がする。最近美容関係でテレビ・ラジオ・雑誌などのマスコミ出演が増えて時代の寵児になりつつある院長らしいが、却下。
ということで電話でも感じ良く、地元でもある京都のKクリニックに行ってみた。ここは形成外科でも眼科でもない。が、京都の評判のいい病院のA先生という形成外科医が、月1でこのKクリニックで外来診察をしてくれる。これが今月は22日だったので、この日にどうしても行きたかった。

危機感と言えば、アメリカに帰ってからの歩数に危機感を持つべきでは?

2020年8月28日金曜日

アメリカの水際対策

8月25日の朝、サンフランシスコ空港からフリーウェイに出た時驚いた。

普段なら空港出口近辺から山々や家が見えるが

煙のため景色が見えない。去年の太陽が赤くなっていた頃に比べるとまだまだ大丈夫、と思いながらも一触即発という言葉が浮かぶ。またドライサンダーストームがあったら・・・雷が乾燥しきった木々に触って、爆発的に火事が拡がるのだろう。

日本では美味しいものを提供するレストランは営業しているし、人々は普通に生活を送っているように見えた。が、滞在するうちに日本に住む人々が持つ危機感が伝わってくる。なにしろどこに行っても人が少ない。私も後半は能天気にレストランに行ったりせず、お弁当を買ってきて部屋で食べることが増えた。

真昼間の東京駅丸の内側がこんな状態

バスが数台見えるだけ

泉岳寺そばにできた新しい山手線高輪ゲートウェイ駅はこんな感じ

赤穂出身の祖父と泉岳寺を勝手に関連付けて、父を偲ぶため(?)毎年行く
成田空港も人は少ないのかな、と思っていたが予想をはるかに超える閑散とした雰囲気にびっくりした。

普段このチェックインカウンター付近は人でごった返しているのに

赤字は欠航便

普段は人の多い成田空港第一ターミナル南ウィングもお店は営業していず
人が全くいない様子はなんというか不気味だった

出国審査を終えたあとの廊下は人がいないし、お店は一軒以外閉まっている

この先にゲートがあるが人はいない

ちらほらと人を見かけたゲート33あたり

発着陸している飛行機を見なかった

帰りのUnited航空のエコノミー
カウンターで『3席お使いくださいね』と言われた

やはり今好き好んで飛行機に乗る人などいないのだろう。


フィルターを入れたマスクを2枚重ねし(効果があるかどうかわからないが)、9時間のフライトでは食べる時以外マスクは決してはずさなかった。



なのに、サンフランシスコ空港では日本入国時のようなものものしい水際対策など何もない。


どこに行ってきたの?と入国審査官に聞かれ、Japanと言うと『あっそ』という感じの返事が戻ってくる。


しばし空港の人の少なさにびっくりしたわあ、という会話をし、審査官のHave a nice day~~でおしまい。


いえ、私は2週間自己隔離しますよ。


でも、他の人たちはどうなんですかね。


これではアメリカで感染者が拡大していくのは仕方ないんじゃないすか?と言いたいぐらいゆる〜い空港の雰囲気だ。



とにもかくにもアメリカに戻ってきたが、日本がもう懐かしい。


日本には日々の生活に動きがある。


が、アメリカには外に出ても人はいず(どちらにしても煙で出られない)、スーパー以外どこかに出かけることはない。


この一切の日常生活のなさはやはり気分が暗くなる。




しまった、あのまま日本に滞在するのだった、となんとも言えない後悔のような気持ちがあふれてくる。


ド〜〜ン(心が沈む音)。

京都最終日の夕焼けを思い出すと胸が苦しくなる


最終的に京都のこのお店のパンが、The City Bakeryよりも、ジャン・フランソワよりも、ロブションよりも個人的には一番美味しい上安い、と(下の写真のパンも100円台から)結論した室町通の『花かご』のパン。


もっと食べたかった。




ドドド〜〜ン(心撃沈)

2020年8月18日火曜日

奈良はなぜスゴイのか

コロナ禍の中、日本行きを決行したのにはわけがある。



日本でしておきたかった手続きをすることと、眼瞼下垂治療を始めたかった。



右目の下垂がひどくなりつつあり、浜松の形成外科で診察を受けたのが 2019年春。



脳に酸素が供給されていない、と言われ真っ青!



一刻も早く手術を!と思っていたのに、「顔のことでしょ?セカンドオピニオンを聞くべき」と友人に言われ、納得。



セカンドオピニオンを求めて数ヶ月。



ところが他の形成外科医は、遠いか、予約が取れないか、私の日本滞在日程と合わない、という理由でなかなか進まなかった。



が、今回は日本滞在中にどうしても診察を受けたい。



京都で女医さんが院長を務めるクリニックの評判が良い、と知った。



そしてそこでは1ヶ月に1度だけ、医療センターの形成外科医の診察を受けることができることを聞き、そこに行くことに決めた。



院長の女医さんも、この形成外科医の執刀で眼瞼下垂手術を受けているそうだ。



この週末受診し、その後すぐサンノゼに帰ることにした。

出町柳のふたばにもちゃんと(?)行ったし


サンノゼではヒロが3歳になり、バースデーパーティをFaceTimeでする。



乳がん闘病中の夫義姉F(70歳)の家に泊まりん込んで世話をしている長男夫婦、次男一家、F、F叔母、F従姉妹、とのFaceTimeだ。



私と息子たち家族は、夫の家族より夫義姉F(夫の母親が50年前に再婚した義父の連れ子)方の親戚との交流が多い。

息子たちのいるイーストベイとサウスベイは酷暑だということ



こうして時間があっという間に過ぎてしまうのだ。



その間も私の脳は酸素が足りない状態が続き、認知低下はますます加速していている。



ような気がする。



『自分の脳=酸素不足』という危機感を持つ私は、せっかく日本にいるのだから歩け!と自分を叱咤激励し猛暑の中あちこち行く。




暑いが大好きな奈良にも行きたい。



京都は古いお寺などしっかり修復されているが、奈良は違う。



『壊れそやけど、もうしばらくこのままにしておくしな〜〜』というような大らかさがあり、そういうところが魅力的だ。


この今にも崩れ落ちそうな古壁が良い

押し寿司も良いのう


奈良出身の友人Yり子さんも『ザ・奈良』という性格で、私はその大らかさが大好きだ。



こんな奈良に次はいつ来れるかわからない。



だから38度の気温の中でも行く。(それも190円のバス代ケチって、最寄駅から10分以上歩いた。)

父が大好きだった唐招提寺



行きは近鉄の普通列車で行くが帰りはちょっと贅沢をして、540円の特急券を買い涼しい電車で帰ることにした。




が、さすが大らかな奈良。



西の京駅ホームには乗り場案内なんぞ、ない。



特急列車の車両案内さえ、ない。



一体どこから自分の指定席に乗り込むことができるのだ?

ホームには潔いほど何も印がない


そこに時刻通り特急列車はすべりこんできた。



私の指定席4号車は20メートル先だ!



猛暑の中、必死のパッチで走る。

でも、そやから好きやねん、奈良!

2020年8月17日月曜日

東京と京都

8月13日にやっと2週間の自己隔離期間が終わり、公共交通機関を使えるようになった。

銀座での滞在が正解だったと思った理由は、日比谷、有楽町、丸の内、日本橋、大手町など歩いて行けること。

銀座シックスにはジャン・フランソワベーカリーがあり、日比谷シャンテにはル・プチメックがあり、東急プラザにはThe City Bakeryがあるので、パンには困らない。(とはいえ、The City Bakeryは2度食べたあと、もういいかなと思ったが。)

日比谷にあるペニンシュラホテルの前のテラス席で、Sえさんとクロワッサンとカプチーノの朝食を楽しむこともできた。ペニンシュラホテルの中にあるカフェは高級過ぎて縁遠いが、戸外のカフェなら900円で朝食とおしゃべりができる。




日比谷公園まで歩いたあとは、丸の内を夕方ブラブラする。日本ではコロナ以前に近い生活ができる。もちろん、お店に入ると手を消毒し、猛暑の中でのマスクは息苦しくなるが、それでもカリフォルニアにいた時の、スーパー以外出かけることもできない生活に比べると天国だ。



二子玉でMささんと会い、やはりテラス席のあるレストランで食べたランチはこんな感じ。



食前酒(ジュース)、前菜6種、メインディッシュ、食後のコーヒーで2500円

Mささんの煮込みハンバーグシチューランチは+500円で3000円
2500円のランチは私の基準ではかなり高いし、注文する時罪悪感もあるのだが、おしゃれなテラス席で食べるランチは安心感もあるし嬉しい。日本にいる間だけだから少し楽しもう、と自分に言い訳する。

そして京都!

新幹線はガラガラだった
京都で一番好きな(そしてリーズナブルな)四条河原町のお店で夕飯を食べる。コロナ対応もバッチリで、店員さんは細かいところまで教育されているのがわかる。

煮れんこんに明太子マヨ

炙り鮭とば(秋鮭を半身におろして皮付きのまま縦に細く切り、
海水で洗って潮風に干したもの)に黒七味マヨ

ナスのミョウガおろし

サラダナスをわさびと岩塩で

じゃがいもに牛肉と新生姜のつくだに

ふわトロ茄子と稚鮎の揚げだし

九条ネギと煮穴子の炊き込みご飯

この炊き込みご飯は止まらないほど美味しかった

38度を超す猛暑の中、清水寺と南禅寺に行く。

3月には修復工事が終わると聞いていたので是非舞台を見たかったが、
ほとんどまだ何も見えなかった

舞台の工事はこんな感じ

南禅寺にある大好きな水路閣

南禅寺三門にも上がってみたが。灼熱地獄
が、東京で2週間過ごしたあとの京都に少しずつ失望する。

バスの運転手さんや観光業にたずさわる人々はとても感じ良いし、ほとんどのお店ではコロナ対策もしっかりできているのだろう。が、訪問してくれる観光客が安心できるように、そして京都に関してポジティブな印象が残るようにしっかりしたコロナ対応をしてほしい、と感じる場面があまりに多かった。

その上歩道で信号待ちをしていると自転車は突っ込んでくるわ(数回あった)、ほとんどの車は一時停止するべき場所で停まらないわ、お蕎麦の老舗『尾X屋』や老舗カフェでは、ソーシャルディスタンスを取らない客、マスクをしない客がゴロゴロいるわ、でもお店の人が注意することもないわ、それどころかお店の人が大声を張り上げるわ、なんである。

コロナ禍で収益が激減したホテルやレストランは多いだろうが、この春までの観光客激増で、ちょっといい気になり過ぎていた部分もあったかもしれない。ここらで接待業に関わる人たちは原点に戻り理念を振り返り、そして(一部の)京都市民は昔々都であったというプライドをちょっと横に置いて、もっと人に親切になるのもいいのかも?

などなど色々考えていたら、日々の美食(?)のせいか胃痛が起きることが増えた。

おろしぶっかけそばwithたっぷりミョウガ


自分の健康状態を過信して、短い日本滞在中うまいものを食べるぞ!とちょっといい気になり過ぎたのか?

KITTEビルの『菜な』では特等席に座ることができた

菜なの『メヌケの西京焼きランチ』

京都烏丸御池でかやくご飯と(巨大)ニシンそば

丸の内でイクラ・イカ丼とお蕎麦

成田空港のホテルでは、ドアハンドルにかけられた冷えたお弁当を食べていた日々。なんでもいいから、自分で選んだものを食べたい、と思っていた日々。

私も原点に戻ることにした。


⇧原点