5歳と2歳のハロウィーン |
プレゼントをもらうと長男が下を向いて嬉しそうな顔をするのに比べて、次男は飛び回って喜ぶ。姑にも『この子は得な子ねえ。』と言われていた。次男の様子を見た人は、次々にプレゼントを買いたくなるだろうと姑は言う。大人になって次男も怒りは表さなくなったが、基本的な性格は二人ともそのままだ。
俳優ロビン・ウィリアムズが亡くなった。自殺だと憶測されている。彼はアメリカ中の人に愛される人だった。映画ジュマンジの中での役柄と同じように、富豪の一人息子として生まれ大邸宅で育ったそうだ。スーパーマン役で有名だったクリストファ・リーブとは親友で、金銭的にも精神的にも最後までリーブをサポートしたということも聞いた。
彼はうつ病と戦っていたそうだ。昨日も今日もラジオやテレビでは彼のニュースばかりだ。その中で、うつ病の患者が自分の病気について語ったことが興味深かった。うつ病は性格的に弱いからかかるのではない。脳の中の物質のバランスが崩れるために起きる、誰でもかかりうる治療が必要な病気なのだということ。
昨日も今日も彼の死に関してのニュースばかり |
うつ病にかかっていても明るく振る舞い、普通に職場に来て、楽しそうにご飯を皆で食べるのは病気じゃない人と同じだ。でも、そうすると周囲の人にはうつ病患者と思われない。『あんなにおしゃべりして、食欲だってあるじゃないか。仕事を休むなんて、本当はただ怠けているだけではないのか。』と考えてはいけない。心臓疾患を持つ人が他人には健康に見えるのと同じく、うつ病患者がいつも沈んで見えるわけではない。
だからロビン・ウィリアムズのことを、『あんなに冗談ばかり言う明るい人なのだし、まさかうつ病患者ではないだろう』と考えるのは間違いだということだった。冗談ばかり言う明るい彼も、うつ状態の彼もそれぞれが彼の人間としての一面なのだ。これを聞いて目からうろこが落ちるようだった。初めてうつ病のことが理解できた。誰だってかかる可能性がある病気なのだ。明るい性格だからうつ病にはかからない、というようなものではないのだ。
マリン郡(サンフランシスコの北)で 育った彼はジャイアンツファンだった |
こういうこと(ウィリアムズの哀しさ)は感じる人と感じない人に分けられるのかもしれない。そして、そういうことを敏感に感じない人の方が楽に生きることができるのではないか、と思う。ちょっとしたことで自分の感情をかき乱されないのではないか、と考えたりする。
家族はどうだろう。ロビン・ウィリアムズの哀しみを感じたことはあっただろうか。
まず、次男(仕事中)にチャットで聞いてみた。答え。『彼が生きている時は感じなかったけど、今になって彼のことを考えてみると、哀しい目をしていたなあと思う。』感受性は10段階の7ぐらいだろうか。
次、仕事から帰宅し食事中の長男に聞く。カレイの煮付けの骨を口の中で選り分けながら、長男は目で「ノー」と答える。でもその目が少し泳ぐ。3点。
保育園で他の犬を追っかけるアプの感受性は・・・多分0 |
そして最後に帰宅した夫に聞く。『えっ?』と鳩が豆鉄砲を食らったような顔。なんで?あの面白い彼が?と思っているのが手に取るようにわかる。
感受性ゼロ!