2023年4月30日日曜日

吸入・動悸・救急病院 ③

日暮里の呼吸器内科クリニックからは、全体的にとてもいい印象を受けた。

クリニックに行く前、コロナ検査で陰性確認した


まず受付の方たちがとても楽しそうに働いていること。


医師はひとりひとりの患者を自ら迎えに行き、診察室に誘導してくれる。



診察が始まった。


まず最初に、「自費診療だと1万円ぐらいかかりますが、よろしいですか?」と聞かれる。


心の中では、「保険ナシで1万円ってアメリカではありえないっしょ、勿論いいですよ」と思う。


問診の間ニコリともしない医師だが、誠実さは伝わってきた。


オンラインで医師の自己紹介を読むと、明快な志があることがわかる。


私はこの1週間前に救急病院で検査を受けているので、その時の検査値や医師の所見を印刷して全て持参した。


アメリカに留学経験のある医師がざっと目を通したあと、検査室に通された。


検査は、呼吸機能や呼吸抵抗測定。


レントゲン撮影は持参した救急病院からの検査項目の一つだったので、今回はパス。


結論を言えば、吸入ステロイド薬フルティフォームエアゾール125を朝晩2回吸入すること、そして毎晩モンテルカスト錠10㎎を服用しなければならない。

両方で9000円足らず!!


肺活量は全く問題なく、同年齢の女性より多いそうだ。


が、呼吸抵抗測定(モストグラフ)では、気道が少し狭くなっていて、呼気を出しにくくなっている状態が認められた。


下の写真は、医師自身のモストグラフの結果で、グリーンの波型が認められる。


モストグラフとは、気道抵抗測定器で普通に呼吸したまま、気道の状態を調べるものだ。



私の波型は、ほとんどグリーン/イエローだが、ところどころ赤(気道に少し抵抗がある)が混じっていた。


なので、ステロイド薬と気管支拡張剤の入った吸入薬と、モンテルカスト錠を毎晩服用、という処方になったのだ。


う〜ん、気管支拡張剤の入っていない吸入薬がほしかったのに、今の時点では拡張剤が必要なのだろう。


アメリカに帰国する直前、再診を受けることになった。


医師の所見は、言われた瞬間からほぼ忘れてしまったので、実際の病名って言われた?呼気一酸化窒素測定はしたんだっけ?とわからなくなる。


ホテルに戻り、アメリカで11月初旬に風邪の症状で救急室(週末だった)を訪れたあと、医師から送られてきたメモを読んだ。


この時は片目が結膜炎になったので、日本に行く前に目薬をもらおう、と思い行ったのだ。


改めて読むと、ハンサムでとても感じの良い白人男性医師の所見は、詳細に渡り私の印象まで書き込まれている。



私の印象は、Very pleasant femaleだということ。



そうかあ、そんなに印象良かった?



pleasantだって〜。



ニコニコしながらおしゃべりしたもんね〜、と改めてその時の診察を思い出し嬉しくなった。




診断は、上気道感染症、咽頭炎、咳、左目結膜炎、と書いてある。



そうなんだよな〜、ここまで詳しいレポートが送られてくると、こうやって数カ月後に振り返ることもできるしいいんだよな〜、とここでアメリカのシステムの良さも思い出す。



ふむふむ、医師が私の見た目の記述もしている部分があるぞ。



ほっといて!

2023年4月28日金曜日

吸入・動悸・救急病院 ②

日本に着いた。


このところ毎日のようにユナイテッド航空の出発が遅れているらしく、私が乗った便もやはり1時間近く遅れた。

サンフランシスコ空港ではひっきりなしに旅客機が発着していた

サンフランシスコ空港を飛び立ったところ

が、どうにか無事成田に着いた。

成田空港到着直前の景色


金曜日は待ちに待った日暮里のクリニックに行く。


どんな薬を処方されるのか、期待している。


先週木曜日に救急病院に行ったことは、あとで怖くなった。


一体いくらの請求が来るのか。


アメリカでは医療費で破産する人が多い。


アメリカでの老後は無理なのではないか、と最近考えるようになった。

吸入薬は3ヶ月目にして、やっと$107になった(定価は$476)
甲状腺の薬は3ヶ月分で$6


そして、明日から毎日、東京や京都の街を歩き回り、咳喘息にもなんらかのいい影響を期待したい。


外出しないことで、認知機能にも影響が出てきているような気がする。


そして、今日スカイライナーの中で気がついた。


日本円もドルも、キャッシュを全く持ってこなかったこと。


日本では現金が必要だということを、完全に忘れていたのだ。


そのことに大きなショックを受けた。


しかもそのお金は、11月にamiさんと
銭洗弁財天で洗った(洗うとお金が増える)1万円札!

2023年4月23日日曜日

吸入・動悸・救急病院 ①

粗食の毎日である。


最近はピーツにも行かないし、ほぼ外出もせず。


寒くて雨が多かったこの冬。


出かけないことが私の生活スタイルのデフォルトになってしまい、夜も粗食という老人の生活。


例えば鱈と、ヤムウンセン


例えばサンマ、れんこんと豚ひき肉、
きのこと大根きゅうり酢の物


吸入薬は続けている。


が、この吸入薬でエライ目にあった。

吸入薬2ヶ月分で$600!


4月20日、いつものように朝パフッた。


高価なパフである。


よし、一滴も無駄にしないようにパフるぞ、と初めてしっかり肺まで吸い込んだ。


これが悪かったのか、お昼ごはんを食べ始めた頃急に気分が悪くなってしまい、横になった。


動悸が激しい。


そもそも、気管支拡張剤の入っていない吸入薬を処方してくれ、とかかりつけ医に頼んだが、どうもうまく事が進んでいかない。


横たわっているのに激しくなる一方だ。


波打つ心臓が、ポクポクと布団を叩いている。


血圧を測ると、高い。


脈拍数がどんどん上がっていく。


100から110が2時間続いたところで、午後4時、救急病院に電話。


パフるのは2日休んでみたら〜?とスタッフが、大したことないでしょ?という言い方。


が、気分が悪くてたまらない。


次男に電話して、車で30分の救急病院に連れて行ってもらった。


動悸と胸がしめつけられる感じ、と訴えるとすぐEKG(心電図)、血液検査、胸部レントゲン撮影と検査が続いた。


当直医による問診。


その後待機室に入り、ウエストより上は全て脱ぎ、病院のガウンに着替え、管に繋がれる。


思っていたより、大層なことになってしまった。


動悸が激しいと言って救急病院にまで来たからには、病院側も全ての検査を患者に受けさせなければならないのだろう。


シマッタ!またお金がかかる、と気が付き、もっと動悸が激しくなりそうだ。


この時点で1時間半経過。

一人で入る部屋はドアがなく、カーテンが吊るしてある

点滴用にまず針を入れられる

モニターに繋がれる


動悸が収まってきたので、次男には一旦家に帰って待機してくれ、と伝える。


2時間後、もう一度血液検査がある。


時間が経過して変化する数値もあるので、それを確認するためだとか。


EKG、血液検査、レントゲン写真などなど、結果が出次第どんどんスマホに送られてくる。


それを眺めながら、そろそろ帰りたいんですけど、と思うがなかなか帰してもらえない。


夜11時に当直医がまた現れ、悪いところはないが、心臓の専門医に一応相談しておいた方がいいかも、と説明。


それから30分後に、退室にあたっての注意事項、検査結果を全て印刷したものが看護師によって持ち込まれ署名する。


長男に迎えに来てもらい、帰宅したのは夜中の0時過ぎ。

帰りは長男に迎えに来てもらった(片道車で30分)


こうして、歳を取ると子供に頼ることも増えるのだろうか。


なら、自分で動ける日本に住むのがやはりいいのだろうか。


具合が悪くなって改めて考えてしまった。

焼き肉を食べた途端、とんでもなくエネルギーが湧いてきた
高齢者には肉が必要、肉、肉!


そして、今日決めたことがある。


救急室に意識のない状態で運ばれた時のために、買っておこう。

新しいブラ

2023年4月18日火曜日

「もうすぐ日本」のストレス

身体がデカいせいか、心臓までデカいといつも思われているが、実は私は気が小さい。


日本に行くのは楽しみなのに、それまでに終えないといけないいくつかのことを考えると、ストレスまみれになる。

この左端のトートバッグの中は↓

もしかして小分けし過ぎている?と気がついた朝である


ユタからは無事帰ってきた。


帰る前日は雪が降り、次男とヒロは空いたスキー場で全日スキー。




サンノゼに帰る前日の夕焼け


ユタからサンノゼは飛行時間も2時間足らずなので、楽ではある。

飛行機の窓からサンフランシスコの街を見たところ

赤がセールスフォースタワー、グリーンがSFジャイアンツ球場
私たちが住んでいたマンション(ブルー)が見え、懐かしかった

サンノゼ上空、写真中央より少し上に
Appleの巨大なキャンパス(白いサークル)が見える


ユタに行く前に、オンラインで日本専用のクレジットカードを使い、その後どこかに置いた。


どこか、が思い出せない。


スマホでカード会社のアプリから、新しいカード発行依頼をしようにも、只今スマホからの操作ができません、というメッセージ。


電話すると、母の旧姓(アメリカでは本人確認のために母親の旧姓が使われることが多い)のスペルを入れよ、という音声案内が流れる。


ハハのケッコンマエのミョウジ?


という感じで、言われたことを理解し(しかも英語!)⇒すぐ入力、という作業が以前のように楽々とできなくなったのを感じる。


番号の下にあるアルファベットを一つ一つ確認しているうちに、遅いから確認できない!と叱られた(ような気がした)。

これよ、これ


やっとこさで終了。


5年後アメリカで生活できるのか、という不安は、2年後できるのか、に短縮された。


日本で使う携帯Wi-Fiのレンタル、加えて電話番号を得るためにSIMの購入、歯科医、ドライクリーニング、いくつかのホテル予約変更、銀行、そして吸入薬のピックアップ(どの薬にするか医者に相談)。

パフはあと4日分しかない


などなど、他にもしないといけないことリストが長い。


これを簡単にできる人ならストレスはないのだろうが、私はこれだけ日米往復していても、毎回ストレスまみれになる。



吸入薬をどうするか、は大きな問題で、東京で呼吸器科に行くことを検討していて現在調査中。


その上、新しい保険に変更して以来、次々と請求書が届く。


電話によるかかりつけ医診察だけで、4万円!


保険会社が7割払うから、残り3割は私が払わないといけない、と無慈悲なメールが来る。


他にも、レントゲン、エコー検査、マモ、などなど検査を受けたが、それは一体いくらの請求書が来るのだろう。


夜中思い出して、お金の心配をする。


思えばこういう性格は父から受け継いだものだと思う。


心配性でいつもストレスを抱えていた父。


これがアルツハイマーの要因の一つだったのかも、とこれまた心配の種になる。



子供のころ、夜遅くまで遊んで、な〜んも考えずに生活していたころが懐かしい。


が、幼い頃の写真を見ると、この頃からストレスを受けやすい性格だったのかもしれない、と気づく。


どの写真を見ても眉をしかめているではないか。

3歳

2歳


 そんなに小さな頃からストレスあったわけ?


ストレスをまるで感じてない写真を見つけるには、ここまでさかのぼる必要があった。


9ヶ月

2023年4月12日水曜日

老後はどこ?議論再燃 55 妄想老後生活 @ ソルトレイクシティ郊外

長男ががこの部屋の鍵を開けてくれた時、目に飛び込んで来た空の青さを一生忘れないだろう。



バルコニーの向こう側に広がるのは、窓外の景色ではなく、額に入った絵だと思った。


この街は四方を雪山に囲まれている。

バルコニーから見た景色


アメリカで最高のパウダー状の雪質と言われる、アルタとスノーバードというスキー場から近いこの街は、シリコンバレーからの移住者も多い。


ソルトレイクシティはユタ州の州都。


面積は約286平方キロ、人口は20万人あまり(2020年推計)、標高は1288㍍。


ユタ州の住人は70%以上がモルモン教徒で、シリコンバレーと比べてまず驚くのは、居住者のほとんどは白人、ということ。


アジア人は殆どいない(ように見えるほど白人が多い)


長男夫婦が住むマンションは、ソルトレイクシティの中心から車で30分あまり。


築40年、84㎡、2LDK(バスルームは2つ)、32万ドル(4200万円換算)、毎月の管理費・共益費は$180だ。


彼らが長期旅行中、私がここで2週間暮らしてみることにした。


ソルトレイクシティ空港からは、車で20分。

空港からマンションまでの高速道路
四方は全て雪山に囲まれている


とにかく、この地で日々感動するのは、空の青さを背景にした美しい雪山だ。


ここまでの青さは見たことがなかったので、もしかすると空気が乾燥しているせい?と考えた。


調べてみると、やはりそうらしい。



さて、このマンションはとても便利な場所にある。


以下が徒歩圏内のお店までの距離だ。


スターバックス マンションの真ん前 途中信号のため徒歩2分 (100㍍)

西方向の山並みがかすかに見える

Barnes & Noble(大型書店) 徒歩4分(320㍍)

Barnes & Nobleの後方の山並み(南方向)


ウォルマート(日用品、食料品、家具など、ないものがない、を謳う大型スーパー) 徒歩4分(320㍍)

とてつもなく大きなスーパーである

ターゲット(同じく日用品や食料品を扱う大型スーパー) 徒歩9分(800㍍)

Target後方東方向のの山並み

Trader Joe's 徒歩7分(450㍍)


トレーダージョーズから東方角の雪山を見たところ


などなど、多くの店がマンションから徒歩圏内にある。


In-N-Outというアメリカで人気のハンバーガー店もマンションから徒歩4分だし、Chipotleというメキシカンファーストフードの店までも歩いて10分。


他にはちょっと足を伸ばせば韓国や中国のマーケットがある。


Whole Foods(自然食品を売り物にするスーパー)までも徒歩で行けるが、少し遠い(30分)。


Snowbirdという有名なスキー場には車で20分。



アルタ・スノーバードという隣同士のスキー場の雪は、アメリカで一番雪質が良いと言われるパウダースノーと呼ばれるもの。



次男家族も時々訪ねて来ては、ウインタースポーツを楽しんでいる。




病院までは車で8分。


治安の良い街である。


テレワーク勤務の長男のような者には、うってつけの場所だろう。


人口がどんどん増えるこの街には、新築のマンションがあちこちに建築中だ。


長男夫婦にとって、長男一人だけの所得でカリフォルニアのイーストベイに、マンションを買うことは不可能だった。


私たちが頭金を少し補助してあげられても、ベイエリアで生活するのはほぼ不可能に近い。


例えば800Kのマンションだと、200Kの頭金、3分の2をローンにするとして、毎月の支払いは固定資産税と共益費を入れて5300ドル(70万円)ほどになる。


となると、長男一人の所得では生活していけない。


という経緯で、彼らは今不動産がどんどん値上がりしているユタ州に移住したのだ。

分譲マンションが多くなってきた


さて、今日は次男がヒロ(孫5歳)を連れて遊びに来たので、3人で日本の食品が置いてあるお店に行くことにした。


このお店までは高速道路を使って14分。


高速道路から見る雪山が美しい。


日本食品店は、小さなものだが最低限のものは揃う。


柿ピーが860円!

これだけ買って$38.34。

おにぎりは4個買ったが、
ヒロがあっという間に2個食べてしまった


つまり、5000円ちょっと。


ソルトレイクシティで日本の食べ物を買うのは、厳しいものがある。


やはり、老後日本人の少ない街に住むのは無理だろう、と改めて思う。


ダウンタウンを少し見て帰ることにした。





この辺りの左折信号は「反対方向の車が来ていない時は
左折オッケー」方式なのが怖い


とにかくベイエリアから来ると、白人ばかりのソルトレイクシティに驚く。


夕方ヒロを連れてこれまた歩いて数分の、屋内アクティビティセンターに行く。


信号を渡る時、次男と私と手をつなぎたがる5歳のヒロ。


もう1、2年もすれば、祖母と手なんかつながきたがらなくなるだろう。


いずれ、こうした時間を懐かしく思い起こすのだろうな、となんだか寂しい気持ちになる。


連日ソリ遊びを楽しんでいるヒロだが、雪どけが始まった今スキーがなかなかできない。


なぜなら雪崩の危険性があり、夕方になるとスキー場と街を結ぶ道が封鎖されてしまう日もあるからだ。


そうなると帰宅できず、スキー場で夜を明かすということになる。


下の2枚の写真は、ツイッターに公開されているものだ。

閉鎖された道(Twitter)
雪崩が起きる前にダイナマイトを打ち込み、
人為的に雪崩を起こすトラック(Twitter)


ということで、屋内アクティビティセンターになったのだが、入場料は、2時間で$17(2200円)。


無限のエネルギーを持つヒロは2時間ノンストップで遊ぶ。


アクティビティセンターではヒロ以外の子供全員が白人だ。


一人だけ髪の毛の黒い子供がまじっていると目立つのだが、子供たちはそんなことは気にもせず一緒になって遊ぶ。


が、これ↓は注目を浴びそうだ。


正座して見守る次男