2年後長男が産まれた時、母は本当に嬉しかったのだろう。病院から帰った私のところに電話をかけてきて、「今日から毎日電話するわね。」と言った。孫の話を聞くのがうれしくて仕方ないのだ。孫を見ることもできないのはかわいそうだなあ、と思ったが、母をそんなにも喜ばせることができるのは嬉しかった。この時母は55歳。
長男は手のかかる赤ちゃんで、母にアドバイスを毎日聞いた |
母は孫のために毛布やセーターを編んでくれた。目が見えないのによく編めるなあ、と驚くほど母は編み物が上手だった。編み物が楽しくて楽しくて仕方ない、できることが本当に幸せ、と毎日のように言うのだった。父がせっせと毛糸を買いに行き、母は一日中何かを編んでいた。
今、母が編んだものの写真を見て改めてびっくりした。一体どうやってこんな模様編みができたのだろう。
これは父に編んだカーディガン 袖と前身頃に縄編みが入っている |
下のセーターは奇抜だが一体どういうデザインなのか。どうやら余り糸を使い切る目的で編んだものらしい。
母も主婦だったのね |