姉が父のホームを訪問するのはこの頃毎週日曜日のみ。
ホームのスタッフは父に優しく接してくれたが、中でも心の底から父のことを思ってくれていることがわかる二人がいた。
40代前半ぐらいの女性スタッフ村田さんと、25歳ぐらいの男性牧野君。
牧野君の方は父の棟のリーダーだ。
このどちらかが夜勤の日は家族も安心できた。
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5月22日。
この日は村田さんが午後の勤務だったのだろう、父は穏やかに食堂で座っていた。
他のスタッフも優しいし、父のように手のかかる人をよく世話してくれたものだ、と感謝でいっぱいだが、村田さんと牧野君は少し違う。
認知症患者に言い含めようとしない、楽しそうに話を合わせてくれて、大丈夫やで〜と父を不安にさせないコツを知っている。
村田さんの報告によると、この日の父の食事内容はご飯がゼリー状で、おかずは形の残っている柔らかい状態のもの。
夕食は口に入れても出してしまう。
精神状態は興奮気味で、口の中に異常があるか調べたが特に問題はなさそうだった。
栄養ゼリーを少し食べただけだったので、栄養が足りないとミキサー食を少し出したら、スムーズに食べて落ち着いてきたらしい。
姉がホームに着いたのがちょうどその頃だったわけだ。
姉が持参したバナナを3口、ソフトクリームを5口、水ようかんを2口食べたあとお茶を飲むことができた。
その後足を痒がるのでオリーブオイルを塗ったが、おさまらない。
その時村田さんが部屋に入ってきて、タオルで足を拭いてかゆみ止めの薬を塗ってくれる。
父は手を合わせて喜んでいた。
姉が顔を拭いてあげて、外耳に垢が詰まっていたので濡れタオルで拭いたが、耳鼻科検診が必要だと感じたようだ。
カレーなどのレトルトを預けていたが、固形物は口から出してしまうようになったので、介護食のもっと固形のない物をたくさん買ってホームに預けることを決める。
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姉のこの報告を読んで、夏に帰ったら父を耳鼻科に連れて行ってあげようと決める。
前回行ったのは2015年の夏だった。
認知症患者は自分の身体のどこかに不具合があっても、何がどう具合が悪いのか自分では認識できなくなってくる。
そして、それがストレスになって不安やストレスの原因になっていたのかもしれない。
これ⇩なんかも、ストレスがあるものの原因がはっきりしない図、かも。
かわいそうなアイドル
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