久しぶりに四条河原町に出かけようと思い、その前にホームに寄る事にした。まずは朝の父の調子を確認しておいて、安心して遊びに行くためだ。父はリビングルームに座って明
るい顔をしていた。
四条でのランチ 夏野菜トマトソースパスタ
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これから四条に出かけて来るから、夕方また来ると言うと、そうかそうか、ハッハッハと笑う。午後からは1時間ぐらい2階の佐野さんを訪ねるか、などと言っている。明るい顔だったので安心して四条に出た。
高島屋で 15分ほどウィンドーショッピング、ハーブスでパスタセットのランチ、北山でマンションのモデルルーム見学、出町ふたばで行列に並んで葛まんじゅう、水無月、豆餅と買って帰る。
赤エンドウ豆の大福が有名 |
しばらくすると姉からメールがあったが『多分大丈夫』と書いてあるだけで、状況が見えない。多分というのはどういうことなのか。心配になる。その後来たメールには父が疲れた様子が短く書かれていた。父の隣では余り携帯を使わないようにしてる。今朝とは全く違った様子で、もしかしたらまだ幻覚を見ているかもしれないし、猜疑心があるかもしれないからだ。
7時半頃帰って来た姉は、父が今朝の明るさが全くない様子で、疲れて足元もおぼつかないようだったと説明する。部屋の窓には鍵がかかっていて開けられないのか、と父が聞いたことに姉は不安感を持ったようだ。まだまだ姉も私も父がホームのバルコニーから飛び降りようとした、というトラウマから抜け出せないのだ。これはこれからもずっと抜け出せないだろう。ホームのスタッフのケア能力に完全に失望したからだ。
とはいえ、4月までいた2階のスタッフは信頼している。今回父の変貌は薬のせいではないか、とすぐに感じたのも2階のスタッフだった。何よりも父が2階のスタッフを信頼している。今いる3階はいつも疲れたような顔をしていて、暗い顔のスタッフが多い。重症患者と一日中過ごすのだから、鬱々とするのはやむおえないだろう。2階に戻れるものなら戻りたいが、個室は空きがない。
またこうして部屋を何度も移動することが父にとっていいことであるとは決して思えない。やっと慣れた所で環境が変化する。とはいえ、森先生によれば父は地理的な感覚は劣化していないので、部屋を移動することは大丈夫と言うことだ。
明日の父はどんな状態なのか。
サスペンスドラマなのである。