2017年2月16日木曜日

15日前 夫の引き出し

一昨日の地雷爆発後、私の心の奥底にはくすぶった怒りが残っていた。自分でも理不尽な怒りだとわかっている。でも、どうしてもこの気持ちを整理することができない。

まずは姉の記録から。

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6月5日、夕方6時半に父を訪問。村田さんが今日は父が早くから食堂にきて、あまり食べずにさっさと部屋に戻ったと教えてくれる。姉が持って行った区分4のカレーもソフトクリームもほとんど食べない。お茶も一口でむせた。

いつもと変わらない様子。歌を一緒に歌うしじゃんけんもできる。父は延々と話し続けるが姉にはほとんどわからない。わからないと言うと怒る。だが、しばらくすると途中でぼんやりしてしまうようになったのが気になる。先週は足を高く上げられると自慢していたのに。このところワイワイ広場にも行ってないようだ。でも、まだ一人で歩ける。

水分は800から1000cc飲んでいる日が多いが、たまに飲めない日もあるとの報告がスタッフからあった。食事をどれぐらい食べているか確認しないといけない。
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夫は4人兄弟の上から2番目。未亡人である夫の母は長男と住んでいるし、夫の妹二人も近所に住んでいるので、夫は親のことに関しての心配が一切ない。なにしろ姑は84歳なのに、毎日エクササイズ(姑はエロビクスと呼ぶ)とヨガで忙しい。いつ電話してもいない。ジムに行って自転車をこぐ。午後はビンゴかボーリング。だから、親の世話をした経験は皆無。

もちろんこれが反対に、母親の介護をしないといけない状況だったら、私も困っていただろう。だから、ラッキー!と喜んでいいことなのだが、単純に喜べない。認知症の親を病院に連れて行って長時間待たせたり、夜中ずっと付き添って寝ることもできない介護や、父親の不安症と付き合う時、もしかしたら自分の方が親より先に死んでしまうのではないだろうか、と思うほどのストレス。こういうストレスの経験がない夫と、自分の苦しみを共有できない。訴えても訴えても返事がない。聞いているのかどうかさえわからない。なんで一緒に苦しんでくれないのだ。

そして父の死後7ヶ月たったある日、そうそう、そういえばお父さんのホームのスタッフにお礼のプレゼントはあげた?

え?父のケアに関しての唯一の言葉はそれ?そんな言葉ですませる?これで父の介護の歴史は『ホームのスタッフへのギフト』に集約されてそれでお終い?軽すぎない?

今日会った友人が言う。それはね、彼に『(介護の悩みを)受け入れる引き出し』がないのよ。

母が亡くなったあと、父は肺炎にかかるまで
機嫌良くデイサービスに通っていた

なるほど、そうなのか。夫は職場でストレスを受けていたのに、私はその気持ちを考えてあげたか。慰めたか。元気づけたか。否。なのに、こうして夫に腹を立てるのは傲慢というものだろう。精神的なサポートはなかったとしても、他の色々な面でサポートをしてくれた夫。それが夫の持っていた引き出しなのだろう。そんな夫を『長年の介護の後遺症』という言葉を盾に責めてはいけないのかもしれない。(と、とりあえず今日は殊勝な気持ちになる。)

ありがとう、友人。ついでにお土産に持ってきてくれたおいしいサモサもありがとう。

一つは夫に分けちゃる

2 件のコメント:

  1. 私は主人と自分は全く別人ととらえています。生まれも育ちも全然違うし、主人は言わなきゃやってくれないし、会話をしていても私が期待しているようなことを返してくれないことも多いです。私の両親は私が何も言わなくてもすぐ気づいてくれて、何でもやってくれてたのが当たり前のように思っていたのですね。初めのころは戸惑いもありましたが今は何も期待せずで暮らしています。そうすると少しはストレスが減りました。主人からも前は言い合いになると「君は僕の母親か!」などと言われたことがありました。たぶん私が自分の価値観を押し付けていたのだろうと、今はお互いに干渉せず、でもお互いを気遣いながら暮らしています。
    ホームのスタッフへギフトのことを気に掛けるご主人は優しいと思いました。
    長々とすみませんでした。

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    1. ハーミットさん、ご自分の経験から色々考えてくださってありがとうございます。そうなんですよね。夫婦は全く別人で、考え方が違います。どうもここ数年介護のつらさをわかってくれない、とくれないくれないが大きくなっていっていたようです。傲慢になってはいけませんよね。
      いろんな人に相談するとハーミットさんと同じような答えがかえってきます。お互いに干渉せず、でもお互いに気遣いながら暮らすのはいいですね。夫婦でも価値観が違うのは当たり前なんだから。
      このことはもう一度ゆっくり書きたいと思います。夫婦のあり方を考えるいい機会になりました。

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