2013年6月15日土曜日

真実

今日もまたキッチンの改装プロジェクトで走り廻った。まず朝7時半に石を扱うワークショップに行って、膨大な数の御影石、クウォーツ(石英?)、大理石などのサンプルを見る。



大理石のなんと美しいことか。ホワイト・カレラという名前の大理石に見入る。10年以上この大理石に憧れていた。が、説明をしてくれたフランクによると、キッチンには不向きだということ。


これはクウォーツ
すごいネーミング

ホワイト・カレラはコストパフォーマンス上究極の贅沢な石だそうだ。カウンターに使うにはメンテナンスが大変過ぎる。まずジュースをこぼしたらシミになる。ワイン、フルーツ、コップの跡など全てシミになる。お鍋でも当たると割れる。レモンを置いたら酸ですぐ変色する。とにかく大理石ほどキッチンに不向きな石はない。やはりそうか、と大理石は諦める。



その点御影石はメンテナンスフリー。熱い物を置いても平気。シミにもならない。御影石とクウォーツが一番楽でしょう、ということでフランクはサンプルをくれる。が、やはり大きな石を見たい。小さいサンプルでは全体像がつかめない。戸外にある石置き場に連れて行ってくれませんか、と頼むと快諾してくれた。

これがホワイト・カレラ
すごい。見渡す限り石石石。やはり最初に駆け寄ったのは大理石。カレラ。真っ白な石にグレーの濃淡が走る。勿論石によって模様が違う。しかし、諦めないといけない。


見るとどれもこれもほしくなる。が、最終的にこれ、と決めたのはカシミール・ホワイトという名前の御影石。白とグレーの濃淡に小豆がちりばめられたようなきれいな石だ。

ところが調べてもらったらこのカシミール・ホワイトは、カシミール紛争のため輸入はもう無理だそうだ。がっかり。

カシミール・ホワイト
結局御影石はもっと時間をかけて見ることにして、ホワイト・カレラのメンテナンスのことを調べる。やはりキッチンに使うなら覚悟がいる、一日中付きっきりじゃないとシミだらけになる、という意見ばかり。残念。諦めるか。


次はピューターの扉を作るポールのワークショップに行った。もう一度ピューター扉を見る。やはりこれだ。これが好きだったのだ。やはりポールに頼もう。昨日契約した大手はキャンセルしよう、と決めた。
 ポールと話しているうちに、実は我が家のキッチンは築15年でとても古びたデザインだということがわかった。キャビネットの扉だけ替えるよりも、いっそのことキャビネット全てを楓の木で作り替えたらどうか、と提案される。

勿論値段は倍になる。古びたキャビネットというのは扉と扉の間にスペースがある、そして蝶番が外から見える。



比べて新しいキャビネットのスタイルは扉と扉の間にスペースがない。そして蝶番も見えない。だからクリーンでモダンな印象になる。今のキャビネットのまま扉だけ替えても、なんか違うなあと思うはずだ、ということ。そう。それが心配だったのだ。夢のキッチンの写真を見て、これと同じようにできあがると思ってはいけない。

アメリカでは小さいキッチンサイズ
問題は色だけでなく、扉と扉の間にスペースがあることと蝶番

また、我がキッチンはごく平均的な大きさで、スモールキッチンと呼ばれるそうだ。勿論もっともっと小さいキッチンはいくらでもあるが、普通改装しようと思うキッチンはもっと大きい物が多いらしい。こんなスモールキッチンなんだから、全部キャビネットは作り替えたらいいんじゃないですか、ということ。

ここでおさらい。

最初にフローリングを濃い色に替えた時、キャビネットの色が明る過ぎるから白い色に替えようと思った。これはプロにサンドペーパーをかけたあとペンキを吹き付けてもらう。勿論プロに頼むから素人がするのとは出来が違って、真新しい白いキッチンになる。これは約3000㌦。現在使っている電化製品の半分はそのまま使い、シンク、冷蔵庫、オーブンだけを新しく購入する。これが5000㌦。計8000㌦のはずだった。

濃いフローリングを入れた状態
キャビネットの色と全然合わない

ところが、シンクを取り替えるのはそう簡単ではないことがわかった。カウンターは御影石を使っている。これをはずさないといけない。石を割らずにはずすのはほぼ不可能。御影石は新たに買わないといけない。それなら今までほしかった調理台も新しくする機会だ、とオーブン付きの調理台を買うことにした。

調べてみると換気扇も今のは容量が小さく、油料理などをするとその辺中がベトベトになる理由はその容量のせいだとわかった。ではついでに換気扇を買おうではないか。それも現在の電子レンジに組み込まれたものは効率が悪いそうで、電子レンジとは別に買った方がいいそうだ。それは以前からわかっていた。では電子レンジと換気扇も買いましょう。

電化製品は計13000㌦になることがわかった。この時点で白いペンキ吹き付けと合計で16000㌦。まあ、でも仕方ない。

そのあとポールのワークショップに初めて行った。ペンキを塗るのは無理。そもそもキャビネットの扉のフレームは楓の木で作られているが、真ん中部分が合板なのでサンドペーパーで削ることは無理。扉だけを全て作り替えてはどうか、という提案。13000㌦。ペンキだけの3000㌦から一気に1万㌦上がったわけだ。


ここで大手のホームセンターが見積もりに来る。今回契約したところだ。御影石、調理台の後ろのタイル、新しいシンクの取り付け、全て込みで26000㌦にしましょう、ということ。大手だから信頼できる。月曜日にキッチンの計測に来て、キャビネットを作る注文を入れます、それまでに電化製品のサイズを全部調べておいてください、ということだった。昨日一日かけてどの製品にするか決め、オンラインでサイズを全て調べて準備する。

ところが大手ホームセンターの扉のプラスチックのような質感が不安になり、今日またポールのワークショップに行って比べてみた。やはりポールの扉に惹かれる。そしてキャビネットを新たに全部作ってはどうですか、という提案をもらった。その見積もりは25000㌦。最初の表面だけを作り替える際の見積もりの倍だ。

つまり、電化製品が13000㌦、キャビネットが25000㌦、御影石が7000㌦、シンクなど壁の工事が3000㌦、合計金額およそ5万㌦だ。ただ家を売る時にその分は返って来ますよ、と言われる。キッチンへの投資は必ず元が取れるというのはよく聞く。勿論それは正しく改装した場合だ。

考えてみます、取りあえずは大手ホームセンターの契約をキャンセルしてきます、と今度はホームセンターに向かった。キッチンデザインの所には太った中年の白人女性が座っている。白人版マツコデラックスという感じ。キャンセルしたいんですが、と書類を見せた。マツコは「ここではキャンセルできないけどぉ?」と面倒そうに応える。

そのあと余りにも自分の態度が悪かったと反省したのか、マツコが自分の机の上の電話を取ってキャンセル部門に電話してくれる。フロリダにあるそうだ。

無事キャンセルができて確認番号ももらった。マツコは、ああ、今キャンペーンをしている人たちと契約したんだ、ま、あの人たちにしてやられたわね、と言う。このホームセンターと契約はしているが、真実はどうも外部の業者らしい。「見積もりいくらだった?」とマツコが聞く。23000㌦と応えると、目玉をぐるりと廻して、「あのねえ、私だったらその半額でしてあげる。」と言う。ということで一応マツコの所にもキッチンの青写真を置いて来た。2、3日中に電話して見積もりをくれるということ。

一体何なんだ。適正価格は何なんだ。

とはいえ、お金を節約しようとして正しくない改装をするつもりはない。満足できる改装をしたい。だから時間をかけてじっくりと決めて行くことにした。ちょっとホッとする。改装費用というのは大きな単位の金額なので、ストレスもかなりのものだ。とりあえずはホームセンターの契約をキャンセルできたこと、そして時間をかけるということにしたことで一息つけた。

ホッとしたついでにiPhoneをトイレに落としたがな