土曜日にリンコンヒル(Rincon Hill)の絶景オープンハウスで出会った不動産ブローカーのスコットに、家探しを手伝ってほしいと昨日メールした。
これが間取り |
31日の土曜日に、ブローカーだけが案内されるミッションベイの新しいコンドーを一緒に見に行けそうだ。
それまでに少しでもお金を貯めないといけない、などと思うのは愚の骨頂か。
どうもピーツに行くのももったいなくなってきた。
だから今日は家で残り物ランチを食べていたら、姑から電話がかかってきた。
姑は広島出身で、コロラドに住む日系二世の夫(私の夫の父親)と結婚した。
子供を4人生んだあと夫を交通事故で亡くしたのは、結婚して7年目のことだった。
ひ孫を抱く姑と私 |
それから姑の苦労が始まる。日本語をしゃべる日系人の中で生活していた姑は、英語がしゃべれない。
だから地元で小学校に通って英語を勉強した。
コロラドの田舎だ。
夫が言う。
高校を卒業するまで白人以外の生徒は自分の家族だけだった。
そんなところで子供に混じって一から勉強し、コンチネンタル航空会社の配食の仕事など、3つの仕事を掛け持ちして子供を育てた姑は偉い。
が、元々英語の知識は皆無だった人だ。
アメリカで耳から入る形だけで英語を学習したものに、日本語のアクセントをつけたら、こうなるのかというような英語を話す。
それを日本語の会話に投入するので、とても紛らわしい。
姑は言う。
「最近ニリンが楽しくてねえ。」
私はぎょっとする。
「ニリンって・・・一輪車みたいなものなんですか。二輪に乗るんですか。」
「違う違う。ほら、編み針のニリンよ。」
つまり、knittingのことなのだ。
例えばこういうのもある。
姑「あそこの息子はツラボーよ。」
私「え?ツラ(坊)という名前なんですか?」
この人こちらから電話しても家にいることがない。
毎日ヨガと『エロビクス』で忙しいのだそうだ。
今日の電話は、チキンの唐揚げのおいしいレシピを知っているか、という質問だ。
知っている。
だからレシピの本の唐揚げのページを写真で撮って、姑のiPadに送ってあげた。
ついでに、彼女が好きな湯布院の記事も送ってあげた。
これはKindleストアで買った雑誌を、スクリーンショット(つまり画面に出た画像をそのまま写真として撮る)で保存して送ってあげたのだ。
礼の電話がかかってくる。
Kindleストアで買えば色々な雑誌を見ることができるので楽しいですよ、何なら今教えてあげますから、一緒にiPadにインストールしましょうか?と提案した。
夫が『ママはiPad Airを持っていて使いこなしている。』といつも自慢している。
だからそれぐらいはできるのかと思ったのだ。
電話の向こうで姑が固まるのがわかった。
「そりゃなに?」と言う。
「ステップバイステップで教えてあげますから、まずサファリを画面に出してください。」と私が言うと、姑は突然早口でしゃべり始めた。
「あたしゃねえ、サファなんとかも、インストールというのも何かようわからんから、近所のれいこさんに頼むことにします。
この前も色々と日本の古い歌を聴くことができると教えてもらったのよ。
いいねえ。あれなんという名前だったかなあ。」
姑がしばし考える。