2014年5月3日土曜日

孫がいるかどうか思い出せない

父の認知症はどうやら新しい段階に入ったらしい。今日の父はなんと孫がいるのかどうか思い出せなかった。つい先週までは孫の話で盛り上がっていたのに。

お正月以来帰宅していない父を家に連れて帰ることにした今日、家で寝るのは無理だろうと判断して、午後1時から7時までの帰宅にした。

それまでに京都市役所を見たいという夫を連れて、姉と3人で御池通にある進々堂でランチを食べる。そしてすぐそばの市役所に行くとフリーマーケットが開催されていた。そのまま河原町から北に上がり上がり、川端に出る。その後木屋町を南下し元の場所に戻る。御池通は京都で一番モダンできれいな通りかもしれない。

京都市役所前のフリーマーケット

鴨川縁に建ったリッツカールトンホテル

木屋町と高瀬川
急いで父を迎えに行き家に連れて帰った。父は嬉しそうではあるが、不安もあるようだ。環境の変化にすんなりと順応はできない。家に連れ帰るのはいいのだが、同じ部屋にずっとついていてあげないといけないのが大変だ。それでも父の隣に座り色々話す。

驚いたことに、今日の父は孫がいることが思い出せない。母が死んだことも、私の夫が誰かも定かではない。そうか、もしかしたら調子が悪い日が続いていただけなのかもしれない、と思っていたが父のボケはどうも進行したようだ。

自分の部屋でアイスクリームを食べる父
4時ぐらいになるとやはりいつもの『いつホームに帰るのか。』という質問が始まる。父は家にいるのが嬉しいというよりも、お医者さんや看護師さんのいない状態が不安なのだ。夕食のあとすぐ帰ろうというと安心する。

夕食には父の好きな鰻丼を作ってあげた。父がこんなにおいしいものは食べた事がない、と言う姿を見るとかわいそうになる。が、同時にグワ〜〜!!ペッペ!と食べ物を吐き出す姿に嫌気がさす。

7時にホームに送って行ったあと、帰り道はやはり罪悪感があった。父を在宅介護してあげられないことへの罪悪感は一生つきまとうだろう。

ところで市役所を見たいと言っていた夫が一番喜んだもの。


その辺中にある公衆トイレ