まず板に垂直に鋸で切れ目を入れて、8センチ角ぐらいの細かい正方形にする。そしてそれを1枚1枚削岩機ではがしていく。これはかなり時間がかかる。切る時の騒音もすごい。
この板をはがす作業は大変なものなのだろう。削岩機の部品が壊れてしまった。そういう時のためのスペアも壊れてしまったので、3時に3人の男たちは帰って行く。
この日は朝から曇り空なので、雨が降った時のために家具を全部カバーする。カバーしたからと言って安心できない。極薄のナイロン素材は風がふくと飛んで行ってしまいそうだ。ソファだけはその上からタープでカバーする。
久しぶりねえ、とフルメイクのメアリーは私の顔をしげしげと眺める。ああ、スッピンだった。どの隣人が来た時もいつもスッピンだった。朝起きたらちょっとお化粧でもしておかないといけないな、と思う。
メアリーはロスガトスというおしゃれな街で、フランス料理のレストランを夫婦で営むイラン人。インテリアに関してはすばらしいセンスを持っている。改装が終わったらまた見に来るということなので、緊張する。
オフホワイトのカーペットと、焦げ茶のフローリングでは印象がかなり違う |
キッチンの床を平にするために、薄くセメントを流しておしまい。今日もキッチンがまた使えない。夕食はWhole Foodsでお惣菜を買って来て食べる。
リビングルームはなかなか良い空間になったと思うが、一つだけ気に入らない部分があった。サッシのドアとの境部分。安っぽい。
Bullnoseと呼ばれる角に丸みを帯びさせた木を、階段の端につける。その継ぎ目はどこがいいですか、と聞かれる。それを見てびっくり。色が違う上に安っぽい。これプラスチックですか?と聞くと、いえいえ、本物の木ですよ、という返事。ただ、木だから色の濃淡は一定ではない、これはたまたま薄い色だったんですよ、と業者が言うが納得できない。
階段の方は他に代わるものはないそうで、仕方ないのでそのままそれを使うことになった。とにかく今回はCostcoが中間に入っているので、最終的な仕上がりが気に入らない場合は全てやり直しします、という謳い文句が心強い。明日、責任者に階段を見に来てもらうことにした。100%満足ではないことを伝えて、何ができるか聞く。
とにかく全てすんだ。やっと今日からキッチンも使える。次はステンレスの電化製品を買い、キャビネットを白くする。それからランプシェードを新しくする、などなどプロジェクトのリストは長い。
いや、まずは壁を白く塗ろう。元々は白かった壁に、イチジククッキーという不思議な名前の色のペンキを塗ったのだ。
いやいや、とりあえずこのオットマンのカバーを作るか。