この苦痛とも言える飛行機だが、何故か移動するのは好きだ。飛行機の中の事を考えるとうんざりするのに、旅支度をするのが好きなのだ。旅支度に関しては殆ど趣味と言えると思う。
まず雑誌に旅支度のページがあると買ってしまう。勿論それなりの年齢を考慮した熟年婦人雑誌に限るが。4月に伊勢丹ラウンジで見た『婦人画報5月号』にも、数ページの旅支度特集があったので、すぐアマゾンで取り寄せた。
こういうページがあると食い入るように見つめる。
スーツケース、中身の詰め方、小分けするバック、その中の洋服など延々と見る。延々と見ても飽きない。そうか、こういうゴムのウェスト、短め丈のパンツなどが飛行機では重宝するな、と買いたくなる。
こういうページも好きだ。
結局は自分が旅を重ねて役立つものはもう決まっている。
- 低反発のクッション。枕にしたり、腰の下に入れたり。
- 小さくなるダウンの膝掛け。
- 軽量のパソコンとパソコンに外付けできるDVDプレイヤーとヘッドフォン。
- お手拭き。
- 機内が臭い時のための香水をしみこませたウチワ。マスク。
- 寒い時首に巻くスカーフ。
一番必要なのが足を置くための鞄。これも試行錯誤を繰り返した。これだけは何度も買い直した。そして最終的に落ち着いたのがこの2つ。
などなど、自分でもこだわりの人だな、と思う。こういう所は父に似ている。とことん研究する。
しかし父はこだわりの人だが、こだわる癖に失敗するのだ。その辺も似ているのかもしれない、と気がついた。
先週関空から帰って来る時、自分の姿がガラスに映るたびにうんざりした。今回はリラックス用に若者の洋服を買って着ていたからだ。成田から帰る時は東京周辺という緊張感からか、一応こぎれいな格好を自分ではしている。と思う。なのに、関空から帰る場合は家からシャトルが空港まで連れて行ってくれる。シャトルの中はいつも一人。
だからとことんリラックスできる洋服を着る。でも、やはりリラックスできるゴムのパンツもジャケットも、若者用ではダメなのだ。ある程度熟年用の品のあるものでないと、中年には似合わないのだとわかった。いや、もうそれは以前から気がついていた。なのに旅を重ねている間に感覚が鈍ってしまっていた。
中年女性が安い質感の若者用リラックス服を着ると、ただの貧乏臭いオバさんになるのだ。家を出る前にはしっかり自分の姿を鏡で見て、リラックスはしていてもキチンとした印象かどうか、を確かめる必要がある。
空港では免税店を見たかったのに、こんな汚いオバさんが入って来るのはいやだろうな、と気後れして入れなかった。次回までにまた研究を重ねて、高くなくても品のあるリラックス服を買おう。いや、買わなくても手持ちの洋服でコーディネートしてみよう。
さて、今日手に入れたのはこの耳栓。使い捨てのこの耳栓をつけると、飛行機の昇降時の気圧変化を余り感じないらしい。
これがお役立ちグッズの7番になるかもしれない。