2014年9月14日日曜日

父のこれから2/2 有料老人ホームH見学

有料老人ホームHの見学に行って来た。



すばらしい立地条件だ。



5階建てのホームは緑深い環境の中にあり、五山に囲まれている。



送り火の日にこのホームの屋上に立てば、感動する景色が見られるだろう。

五山と言えば伊勢丹10Fのイタリアンビュッフェでのランチ
すばらしいお天気で大文字や舟形がきれいに見えた




今日このホームを案内してくれたSさんは、まずこのホームの理念をくわしく話してくれた。



年老いた親を抱えている子供の究極の課題は、親がどういう最期を迎えるかを決めることだ。



誰が看取るのか。病院か、ホームか、自宅か。

昨日の父は食べ物の味が全く
わからなかった



ホームHの理念は、入居者のお世話を最期までします、私たちが看取ります、というものだ。



『よりよく生きることのために、自らの死を思う』というのが『人はなぜこれほどまでの苦しみを生きて死ぬのか』という疑問に対する答えだということだ。



看取りを約束してくれるホームHは、例えば入居した父が脳梗塞で病院に運ばれたとしても、スタッフを毎日父のところに短時間ではあるが送ってくれる。



できるだけ早い時期から一緒にリハビリをする。



そして、入院は最低限の期間に抑え、一刻も早くホームに連れて帰ってくれるのだそうだ。



そしてホームでリハビリをする。



話をする。



嚥下の運動をする。



これらのケアを行うことで、高齢者はまた生きる希望がわく。



Hは比較的新しい建物なのだが、トイレ、居室など工夫をこらしてあり、介護しやすく、かつ住みやすくしてあるのがわかる。



昼間は個室から出て、リビングルームで他の入居者と一緒に過ごすのが基本だそうだ(これは温度調節のむずかしい父には問題。リビングルーム以外の部屋は、電気も消されてひとけがなくなる。)

去年父は歌の本を楽しんで見ていた
今は見ることを億劫がる


施設や理念を聞き、居室見学をしたあと『ここしかない』と感じた。



が、その後入居者が集まっているリビングルームに行って違和感を持った。



テーブルを囲む入居者に笑顔はない。



2人のスタッフは制服を着ていて、アットホームな感じはなかった。



ここと父の今いるホームとの違いは何だろう。



看取りをしてもらえるということだけだ。



入院したあと、またこのホームに帰って来れるという安心感のみ。



しかし、それはとても大事なことだ。



最後に費用の話になったが、月額25万円でもキツいと思っていたのに、父のような入居者は重度加算金がかかるということ。



またオムツ代なども入れると、合計35万円ぐらいかかる覚悟をしておいた方がいいらしい。



入居時の一時金は1000万円か、毎年250万円ということだ。



つまり4年以上生きると1000万円を超える。



最初に1000万円払う方が『お得です』と言われ少しいやな気分になる。



このホームHで父は果たして幸せになれるのだろうか。



ポイントはそこだ。

私が幸せになれるかどうかのポイント
甘いデザート