2013年3月9日土曜日

胃カメラ検査


再来週が胃カメラ検査予定だったのに、夕べ車を運転していたらドクター・リーから電話があった。明日キャンセルがあるけど、検査しますか?はい、受けますと返事して急遽今日受けて来た。

病院
受付でチェックインしたあと待合室で5分ほど待つ。壁には各患者の状況が刻々と出る、空港の電光掲示板のようなモニターがある。術前の手続きがすんだところ、準備室に入ったところ、手術中、回復中などのアップデートだ。

各患者の状況が刻々とアップデートされる待合室
患者名はイニシャルのみ
手術棟

病院を裏側から見たところ

名前を呼ばれて入って行ったら洋服を脱いで待っていてください、と看護師さんに言われる。下着一枚にガウンをつけ、準備してあったソックスをはいて、雑誌を読みながら待っていた。Dr. Philという、アメリカで一番有名な精神科医に寄せられた悩み相談を読んでいたのだが、なかなかおもしろい。





11の準備室が並んでいる

『60歳の女性ですが、フルタイムで働きながら週末は自営業をパートでしています。夫は77歳で進行したパーキンソン病にかかっているので、トイレ、シャワーなどの介助をしながらの生活です。

夫は性生活を続けたいという意志を示すのですが、私は夫に対してその気になりません。夫を愛していますが、どうしても親密な時間を持ちたいという気持ちを持てず、罪悪感に苛まれています。どうしたらいいでしょう。』

その答えは66ページに続く、ということで66ページを探していたらドクター・リーが
カーテンの隙間から顔を覗かせて、元気?もうすぐだからね、とニコニコしながら手を振って行く。

準備室では幅の狭いベットで寝る
ベットの横には患者の状況が刻々と記録されていく
ベットはこのままストレッチャーになる

急いで66ページを探して答えを読む。

『あなたに今必要なのは介護に入ってくれる外部の人です。あなた方夫婦は今、夫婦関係よりも世話をする人とされる人、つまり親子のような関係を作っているのです。そういう状況になると、世話をする人はされる人との力関係の変化が原因で、親密な夫婦関係を作ることがむずかしくなります。』というような回答。

この悩み相談に夫婦としての悩みの答えを読みたいのではなく(ま、全く興味ないとは言いませんが?)、介護人としての答えを求めて興味を持って読んだ。アメリカでは介護の問題をどう解決するのかな、と。が、ああこの有名な医者も介護のことなんか余りわかってない。外部の人に介護に入ってもらうというのは、そんなに簡単なことではない。その辺をDr. Philはわかってないのか、とがっかりする。

その後数分してまたドクター・リー入って来る。何か質問はありますか、と少しおしゃべりして心配しないように、あとでまた話しましょうと消えた。

代わって看護師が入って来る。服用している薬やアレルギーなどの確認。麻酔薬への反応の有無の確認のあと、では点滴で水分補給をしますから、と点滴を始めて出て行った。


また新しい看護師が入って来て、準備ができました、手術室に行きます、とストレッチャーで運ばれた。

手術室に入る時はさすがに緊張する。あ〜、いつかこの部屋にホントの手術をするために帰って来るんだろうなあ、と思う。

看護師2人とドクター・リーがいて、まず鼻の穴から酸素吸入の管が入れられる。また心電図、血圧などのモニターが次々に身体につけられる。そして左側に向いて寝てください、と言われたあとはもう覚えていない。ドクター・リーと何か話したような気もする。

次に目が覚めた時は回復室だった。これは最初に入った準備室が検査後は回復室になるだけ。看護師さんに気分はどうですか、と聞かれた。え?もう検査は終わったんですか?と言うほど全く記憶がなかった。

準備室は術後回復室になる

その後ドクター・リーが入って来て、胃の内部の写真を見せてくれながら、ポリープが少しあったけど、大丈夫です。何も問題はありません。来週の月曜日に電話しますから、その時また詳しい話をしましょう、ということだった。



車椅子で車まで送ってもらい、お土産に胃の内部の写真を25枚もらって病院をあとにする。


帰り道はピーツに寄って冷たい飲み物を飲んで帰った。ピーツの中では身体の中の軸が狂ったような感じで、まっすぐ歩けなかったのがまるで酔っぱらいみたいでおかしい。

あっけなく終わった検査(大げさ過ぎるよなぁ)だったが、もう一つお土産をもらった。 


病院の廊下で転ばないように
滑り止めのついたソックス