2019年3月16日土曜日

驚愕の診断(眼瞼下垂症) 2/5

M先生は大変感じの良い方だった。最大の特徴は柔和な表情にぴったりのソフトな喋り方だろう。が、あまりにソフトなのでしばし声が聞こえない。何度も聞き直さなければならなかった。

何ページもの問診票には私が一番気になる症状、つまり涙目を主訴として書き入れていたのだが、多分それはSUNCT(結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作、極めて頻発する一側性の頭痛および自律神経活性化を特徴とするまれな疾患)でしょう、とおっしゃる。

涙腺が詰まっているのなら、さすがに今までに眼科で診断されたであろうし、やはりM先生の診断に納得が行く。が、これがまれな疾患であり、これから偏頭痛に移行する可能性があるのは怖い。


これが私の中では今までの一番の問題だった。


他に気になる症状と言えば、顎関節痛と眼精疲労。


これら全てが、そして肩こりなども眼瞼下垂が原因で起きているかもしれない、ということ。が、姉の診断のことを思い出す。黒目に瞼がかかっていない、眉毛が目から遠く離れていない、なら眼瞼下垂症ではない。





検査が始まった。


まずはサーモグラフィー検査。この検査により体温は35.3度、手足の指先とこめかみが青く光り、つまりこれらの部分が冷えていることがわかった。これは交感神経が緊張状態になっているということだ。

次にハイスピードカメラによる瞬目の評価。私がどのように瞬きをしているか、コマ送りで見られる。これで私は瞬きが多い、そして瞬きをした時目が完全に閉じられていないことがわかった。自分が瞬きをしているところをコマ送りで見てびっくり。瞼が90%ぐらい閉じた時点で、また開き始めている。特に右目は完全に閉まっている時が殆どない。


これではドライアイになってしまう。

M先生。「瞼が閉じていないのがわかりますか?・・ひそひそ(という感じに聞こえるほど先生の表情は柔らかく、話し方はソフト)・・・それにあなたは瞬きの回数がとても多いですね。ひそひそ・・・」

このあとの2つの検査で眼瞼下垂かどうか、白黒はっきりする。


そしてそのうちの一つ、脳内の状態を調べる検査結果をパソコンのスクリーンで見たM先生。ソフトなひそひそ声でおっしゃった。


『ひそひそ・・・このグラフを見ると、脳に・・・うむ・・・ひそひそ・・・前頭葉・・・アルツハイマー』


えっ!!(青ざめた声)やっぱりそうだったのか!!



今回の日本滞在初日の様子がもう
アルツハイマーの代表的な症状の一つを示している




食事をしたことを忘れて、すぐまた食べる

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