2015年3月3日火曜日

女子会、元へ、ばば会

東大の上野千鶴子教授によると、友人関係を作って、関係を続けることはとても難しいし、かなり高度な能力が必要とされるそうだ。親子、夫婦、恋人関係はそれぞれの『役割』を演じるから関係を作りやすい。だけど、友人関係には定型がないから、『友人らしくふるまう』のは難しく、しかも、友人は組み合わせによって関係性が違う。つまり、マニュアルがないのだ。

年をとって大事なのは友人関係だなあとつくづく思う。配偶者は先に死ぬかもしれないし、子供たちも同じ国に住むとは限らない。となると、最終的には友人が一番大事にしたい人なのかもしれない。

Gochi(ゴチ)というクパチーノにある居酒屋風レストランで、友人1、2、3とばば会を開催した。友人1からの提案で『女子会』という言葉が出たのだが、いくらなんでも56歳から60歳の女性4人で女子会はなかろう。

ゴチのお座敷

ゴチはタパス形式レストランだ。恥ずかしながらタパスという言葉はゴチのことを調べるまで知らなかった。スペイン料理で出てくる小皿料理、だから和食のお店ではおつまみのような一品料理のことを指すようだ。大人気のこのレストランの予約はなかなか面倒で、電話で予約をするまでにかなり待たされる上、直前には予約確認の電話をしないといけない。こういう計画部門は私の得意な分野だ。細かくチャートを作って旅行の日程などを作ったりすることに無上の喜びを感じる。

ゴチに集まったのは午後6時半。友人1、友人2とは四半世紀の付き合い、友人3とも20年近い付き合いだ。だから安心してなんでもしゃべることができる友人たちだ。

それでも最近は今の自分にふさわしいと思う友人を作りたいなと思うことも多い。人生のステージによって共有できる思いを持つ友人は違う。子育てをしている時はママ友。今なら親や介護の悩みを共有できる友人がほしい、と思う。友人1、2、3とは親の悩みを全く話すことができない。

これはヒレ肉とアスパラ、16㌦ぐらい
1と2は夫への不満での共通点が多く、悪口をおもしろおかしくしゃべっているうちに盛り上がってしまい、1が2に『好き〜〜』などとハグをしている。この二人はレストランやカフェでもどんどん声が大きくなる。レストランのスタッフに静かにしてくれ、と注意されたことがあると1が言う。が、ゴチは満員で、二人が盛り上がっている声はかき消されてしまうので安心だ。3と私が二人を横目で見ながら、注文するものを決めていく。友人1はノンストップで話しながらも、私と3の『野菜も食べたいね。』という会話も聞いていて、「こんなお店では野菜なんか普通注文しないでしょ!」「お刺身の盛り合わせなんてどんなお刺身かわからないでしょ!」と言葉をはさむ。

友人2はそういう点は全く気にしない。中国人である2は東京で育ったが、それでも大陸的な性格は中国人だからかなあ、などと思う。あるいは中学生の時にアメリカに移住して来たから、アメリカ人なのかもしれない。

今朝2が持ってきてくれた小豆とタピオカのぜんざい
中国ではよく食べられるものらしい

3は運ばれて来た食べ物をちゃんと4つに割り、私にも『はい、これ取りなさい。』と分けてくれる。その合間にもご飯ものはどうする?飲み物は?熱いお茶をもらう?などとずっと気を使っている。

ゴチのあとスタバに移動したが、この辺りのカフェというのは8時半で閉店してしまう。開いているのは中国マーケットの一角にあるタピオカ入りアイスティーのお店だけだった。そこでまた話が弾む。あっという間に10時半になっていた。3ヶ月に一度定期ばば会を開催しよう、と約束して解散。

1はノンストップのおしゃべりだがリーダー的存在。2は声が大きく大陸的だが、とても真面目で傷つきやすい面も持っている。3はどちらかといえば聞き役。私は今回1と2に任せてしまってあまりしゃべらなかった。3人の話をちゃんと聞いてはいる。でも、時々意識が他の事に浮遊して行っては戻って来る。それは何か。


3人の話からこぼれてくるブログネタ