2016年4月12日火曜日

腹の立つことばかり

朝からイライラする。



なんでこんなに腹が立つことばかりなのか。



これが年を取ったということなのか。



いや、年を取っても穏やかな人は多い。



人間としての修行が足りないのか。



きっとそうなのだろう。



朝10時からのワイワイ広場に父を連れて行くために、9時45分にホームに行くと、父が不安なことをスタッフに言い募っているところに出くわした。



元々不安症なので何か自分がすべきことがあるのではないか、目に光が入った、風邪をひいたかもしれない、などなど理由を作っては不安を訴える。




そんな父をワイワイ広場に連れて行った。



が、ここしばらく父は行くだけでニコニコしていたのに、今日の父は始まるまで大きな声で何かを訴え続ける。



今日は何曜日?とか、険しい顔で言い続けている。



最近の父は殆ど言っていることがわからない状態なので、何かの不安があるのだけがわかる。

今日はビニールのボールでのサッカー



そのたびに父のそばに行って『もうすぐワイワイ広場が始まるから、静かにして。』と言うと一旦は納得する。



が、1分後にはまた険しい顔をして大きな声を出す。



これは新しい症状だが、認知症が進行したせいなのだろう。



認知症の父に腹を立ててはいけない、と思いながらもイラつく。

ボールを投げてもらった時だけ静かになる父

その後ずっと頭をかかえてイベントに参加しなかった


始まってからも殆ど参加しない。



東京音頭を一緒に歌いましょう、と先生が声をかけてくれる時だけ大きな声で歌うが、その他の時はずっと頭に手をつけたまま身動きしない。



イベントの間じゅういつも思うのだが、気がつくスタッフは本当にノンストップで動く。



私もいつも風船をふくらませたり、イベントの補助をするのだが、スタッフの何人かは殆ど立ったままの状態で、動かない。



どんなに優しいいい人だとわかっていてもこれはイラつく。



中でも毎回一人の女性スタッフに特にイラつく。



なぜなら入居者に投げやりなタメ口でしゃべるからだ。



『あかんで。』
『この椅子に座り』
『ほら、こっちに投げるんやで。』
『おしっこ行きたいんか?』



ととても面倒そうな、まるで幼児に対するような話し方。



これが毎回不快でたまらない。



ここにいる入居者は高齢でボケている人も多い。



が、戦争をくぐり抜けて必死で生きてきた人ばかりだ。



ボケているからと言っても子供ではないのだ。



これはホームに投書しよう、と決心する。




終わったあと部屋に連れて帰りしばらく横にいても、父は不安そうに何かを訴えている。



大丈夫、と声をかけると『大丈夫?』と繰り返すだけで会話にはならない。



父が寝たので、部屋を出て近所の580円のサンドイッチとコーヒーのランチを食べに行くことにした。



道中選挙演説カーを取り囲むようにして、歩道を塞いだ数人がすさまじい騒音でがなりたてている。


急いでiPhoneを出してイヤホンを両耳に入れて耳を塞ぐ。



どんなにすばらしい演説をしていても、これでは耳がおかしくなりそうな大音響だ。



内容を聞いてみようとは思えない。



ランチを食べに行ったパン屋さんでは、半分以上のお客さんがタバコをひっきりなしに吸っている。



分煙でもないのだから、文句は言えないがイラつく。



う〜む、どうも過剰にイライラしているようだ。



確かに5年前は、ここまで物事に対して腹が立つことはなかった。



楽しいことを考えないといけない。



険しい顔の老人にはなりたくない。



家に帰りアプの部屋に行ってメールチェックをすると、次男とマリーから猫の写真やビデオが送られてきていた。



かわいい。



今までアプだったiPadの壁紙を、少し後ろめたく感じながらも猫の写真にする。

大きな耳に特徴がある

水道水を飲んでいる様子のビデオがかわいい
これを壁紙にした



が、何か視線を感じる。



イライラした感情ではないが、なんだか負の感情を伴ったような視線・・・

どうも背後にあるケージの中から来ているらしい負のオーラ