2014年11月1日土曜日

銀閣寺と法然院

京都は朝晩寒くなって来た。アプも暖かい所を探すようになったので、そろそろ湯たんぽの季節なのかもしれない。


寒くなったということは紅葉するということだ。このところ高瀬川沿いの紅葉が鮮やかに
なってきた。出町柳のカイロに行ったあと銀閣寺と法然院をさっと通り抜けることにした。

高瀬川

まずカイロ。カイロはカイロプラクティックの略で、整体とは少し違う療法の手技だ。長男を産んだ28年前から右足がいつもだるいので、出町柳にあるカイロの先生に診てもらうことにした。

やはり右の骨盤が少しずれているようで、そのせいか腰は左側に、首は右側に問題があるようだ。それで右足がいつもだるい。カイロに毎週通いながら、普段の生活でハンドバックを左肩にかける、人と隣同士で座る場合、右側に座る、というようなことに気をつければ少しずつ違いが出るらしい。治療費は4500円。

出町柳は古くからの商店街があり、私の治療を待っている間に姉が果物や野菜を100円単位で買う。商店街の前には古くからの喫茶店マキがある。ここでコーヒーを飲んだ姉が、おいしさに感心していた。なんというかこの出町柳の雰囲気は昭和っぽくて落ち着く。


COFFEE MAKIという古い喫茶店

銀閣寺は出町柳から車ですぐ。いつ来ても木々の美しさに圧倒される。紅葉は始まったばかりだが、それでもやはり美しい。










銀閣寺を出てすぐ左に曲がり、細い道を南に下ると法然院がある。ここの紅葉はすばらしいらしいが、一度も見たことがない。銀閣寺もいいが、法然院はこの素朴さというかひなびた感じが日本人の心に訴えかけてくる感じ。2週間後ぐらいにもう一度見に来ようと心に決めて車に戻る。





さて、父の状態だが、友人たちから父の状態を聞かれてもうまく答えられない。ある日の父は孫の名前も言えるし、自分の生年月日もちゃんと覚えている。ところが今日は全くコミュニケーションがとれない。父は薬のことをぶつぶつ言っているが、それでもしばらくすると眼と口を開けたまま寝息をたてる。

途中で寝息が完全に止まっているので、死んだのかと顔を見つめていると数秒後にまた寝息が聞こえ始める。その姿に生気はない。もうあと1年生きられるとはとても思えない。


それにしても不思議だ。10月の始めには会話や思い出話もちゃんとできた父が、どうして突然コミュニケーションが殆どとれない状態になってしまったのか。お饅頭やうな丼を食べていた父が、何故数日後には嚥下困難になってしまったのか。

今回は11月中旬には帰国する予定だが、そのあとすぐまたUターンするべきかと考える。サンクスギビングは11月27日だ。家族と過ごしたあとは京都にすぐまた帰って来た方がいいのではないだろうか。

なんだかアメリカと日本の往復は、京都と東京の往復と変らないような感覚になり始めた。ちょっくら行って来るか、と簡単に考えてしまう。距離感覚が麻痺してきたようだ。とにかく父が生きている間は、精一杯のことをしてあげないとあとで後悔するのが怖い。

今日出町柳で買った果物の数々
人間いつおいしく食べられなくなるかわからんのだ
食べられるうちに食べるのだ