2014年3月29日土曜日

TA

やっと晴れた金曜日。今の3クラスにも慣れて準備も楽になった。教えるのは楽しいが、それでも金曜日はホッとする。生活にリズムがあるのはいいものだなあ、とつくづく思う。

授業が終わったあと友人Yとランチを食べた。Yは夜アダルトスクールでもう長い間教えている。日本語補習校でも一緒に教えた仲間だが、Yは教務主任をしていて授業がとても上手だったので、よく見学に行ったものだ。

いつものカフェでランチ
Yと話していて気がついたのは、シリコンバレーで日本語を教えるのは多分日本で教師をするより楽だ、ということ。何故なら日本語クラスを取るような生徒は、比較的安定した家庭の子が多く、いい成績を取りたいと思っている。うちの息子たちを除いては、だが。

さて、今日はTAの話。TAというのはTeacher's Assistantの略で、例えば日本語クラスだと日本人の子がTAになるケースが多い。先生のアシスタントとして白板を消したり、プリントを配ったり、テストの採点をしたりする。ほぼ自動的にAを取得できるので、TAになりたい生徒は結構いる。


日本語クラスには2時限目と3時限目のクラスに1人ずつ、4時限目のクラスには3人もいる。4時限目のクラスのTAは3人とも日本人で日本語をしゃべって育った。うち2人は男子生徒で教壇にあるテーブルに座っている。そしてそのうち1人Hは毎日クラスが始まる頃、皆の真ん前でお弁当を食べ始める。それも日本のお弁当箱に箸箱までついている。

普通アメリカの高校では、日本の物を皆の前で食べる勇気がない子が多いのに、この子は全く気にならないようだ。得な性格だ。何かツルツルすすっている音がする事もある。食べ終わると箸箱にお箸を納める。

通勤バック

こういう子は生徒の中でも強烈に印象に残る。4時限目のクラスは去年教えたクラスなので、一応殆どの生徒は顔を覚えていた。が、印象のない生徒はいるもので、クラスに存在していたことすら全く記憶にない子もいるのだ。4時限目のクラス30人のうち強烈な個性を持つ生徒は数人いた。こういう子たちはすぐ名前も覚えられる。今は3クラスとも殆ど顔と名前が一致するようになったが、数人はどうしても覚えられない。

今日も3時限目のTAと話していた時びっくりした。この女生徒Cは去年私が教えたクラスにいたと言うのだ。1ヶ月近くも教えたクラスにCがいた?必死で思い出そうとしたが、完全に記憶から欠落している。こういう時一体どう言えばいいのか。全く覚えてないなんてとても言えない。

アメリカの高校生活は
この映画 Mean Girls そのまま

女生徒の中でも美人、特別頭が良い子、問題のある子、おしゃべりな子はしっかり覚えている。このCは今日一日中思い出そうと努力したが、やはり無理だ。影の薄い子の一人だったのだろう。

果たして自分はどうだったのだろう、と考えた。高校時代は、もしかしたら影の薄い生徒だったかもしれない。太っていて外見も地味だったし、底辺をウロウロする成績だったし、何もかもがおもしろくないと毎日思っていたので、フレンドリーでもなく明るい印象もなかったかもしれない。

大きな犬にもフレンドリーに挨拶するアプ
強烈な印象を残す?