2013年7月12日金曜日

近所の家

最近こんなにほしいと思うものがあっただろうか。思い出す限りない。日々ほしいものはある。洋服、ネックレス、旅行鞄、ヨーロッパ旅行、裏庭の家具などなど。それは決して手の届かないものではない。

しかし、家は容易には買えるものではない。喉から手が出るほどほしくても。

サンノゼの我が家の近所の家が売りに出た。この3枚は売り家の写真だ。$1.65M、つまり1億6500万円だ。勿論手が届かない。でも我が家を売って、預金をはたいて、老後資金もはたいて、姉から借金をして、銀行ローンを組めば買えるかもしれない。などと考えてみる。


それでも無理だとわかっている。何故ならこの売りに出た家はあっという間に10人ぐらいの買い主が現れて、競争になって価格はつり上がって行き、最終的には1億8千万円ぐらいで売れることだろう。それも10人は現金を用意するのだ。

仮に我が家を売って現金が用意できると仮定してみる。しかし、家を売って手続きをすませるには、最低でも1ヶ月ぐらいかかる。つまり条件つきのオファーを出すということになる。売り主は当然1ヶ月待たない。一切の条件抜きで1億8千万円の現金を出してくれる人がいくらでもいるのだから。

広大な主寝室
まあ、夢は見ても誰も文句はないのだから、この家を現金で買うことができた、と仮定しよう。次は何か。固定資産税だ。これは年間1.25%。つまり1億7千万円で買えたと仮定しても、年間2万㌦以上の税金を払うことになる。月額は18万円足らずだ。

調べてみた。この家は1998年の新築時に727万㌦で売れている。この頃1㌦は値動きが激しかった。98年の最高値は147円。最低値が112円。間を取って130円で日本人がこの家に投資したとしよう。9500万円だ。駐在を終えて帰国する。家を売らないといけない。1億7千万円で売る。不動産業者に手数料の1千万円を払う。そう、アメリカの不動産業者は売り値の6%の手数料を取る。純利益は6500万円だ。
2階のファミリールーム

などと別に日本の駐在員を想定して考えるのも別に意味はないが、日本の家と比べてアメリカの家はとにかく年月を経て値上がりする、ということが違いだ。バブルがはじけた時少し値下がりしたが、それでも長期的には確実に少しずつ値上がりしている。だから家を買うのは競争になる。確実な投資など他にないのだから。

とはいえ、もう家を買い替えることなど夢の夢なので、取りあえずは帰国したら家の改装に励む事にするか。
テラスを拡げているところ
椅子の下部分にセメントを入れた
次はブルーストーンという石を入れる