2022年12月8日木曜日

老後はどこ?議論再燃 37 妄想老後生活 @ 東陽町

ここに住もうと決めたのは、5年前、2022年が終わろうとする頃だった。



このブログにコメントを時々残してくださる、amiさんが計画してくださったオフ会。



同じくコメントくださるけいさんと、全員初対面なのに、ノンストップでおしゃべり。




その中で、amiさんの人生観、メメント・モリのことを伺った。



そしてそれ以来、そのことばかり考えるようになった。



メメント・モリのことはけいさんもご存知で、知らないのは私だけだった。




英語の文献は多いが、日本語でのメメント・モリの記述はあまり見つけることができない。



簡単に言えば、「将来のことはわからない。が、1つだけわかっていることがある。それは人間は皆死ぬ、ということだ。」というもの。



つまり、避けることのできない死という未来があるからこそ、今この瞬間を大切に生きよう、という意味だ。



スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学での卒業生に向けた有名なスピーチにも、メメント・モリを意識した部分がある。



抜粋してみる。


私は17歳のときに「毎日をそれが人生最後の一日だと思って生きれば、その通りになる」という言葉にどこかで出合ったのです。それは印象に残る言葉で、その日を境に33年間、私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしているのです。「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか」と。「違う」という答えが何日も続くようなら、ちょっと生き方を見直せということです。

自分はまもなく死ぬという認識が、重大な決断を下すときに一番役立つのです。なぜなら、永遠の希望やプライド、失敗する不安…これらはほとんどすべて、死の前には何の意味もなさなくなるからです。本当に大切なことしか残らない。自分は死ぬのだと思い出すことが、敗北する不安にとらわれない最良の方法です。我々はみんな最初から裸です。自分の心に従わない理由はないのです。




お二人と会ったあと、「いずれ死ぬ、人生で確実なのはそれだけだ」ということを考えて行動しよう、と日々考えるようになった。



だから、お二人と歩いた江東区(この話はまた後日)でマンションを探し、東陽町に住むことを決めた。



初めて東陽町に訪れた時から、「この街の雰囲気、好き!」と感じたのだった。



東陽町は活気のあるきれいな街だ


私が住むマンションは、築17年。



東京メトロ東西線東陽町から徒歩4分。



39㎡、7.5帖のDKと、6.7帖の寝室。



管理費混みで月額13万5千円。



東陽町は大手町駅から、東西線で5つ目の駅。



日本橋の高島屋にも歩こうと思えば歩けない距離ではない(徒歩1時間弱)。




この街にはすばらしく美味しいパン屋さん、Eclat de Joursもある。

真ん中のビルの1Fにあるパン屋さん



さて、今日は練馬に住む40年来の友人H子と渋谷で待ち合わせ、等々力渓谷に行き、このパン屋であらかじめ私が買っておいたパンを一緒にかじろう、という話になった。



12月初旬なのにまだ暖かい東京から行くと、等々力渓谷はひんやりした場所だ。




夏は涼をとるスポットなのだろうと思える渓谷



駅前のドトールで買ったカプチーノを持って行き、ベンチに座る。



「今まで食べたパンとは別格に旨い!」とパンを齧ったH子が喜ぶ。



良かった。



友と一緒に食べると、美味しいパンがもっと旨い!




帰り道は、渋谷で東急東横線から東京メトロに乗り換える前に、お蕎麦を食べてから別れることになった。



カプチーノと共にパンをを数時間前に食べたばかりなのに、H子は大盛りを頼もうかなあ、と悩む。



メメント・モリの話がはずんだあとのH子は、明日は何が起きるかわからないと思って、お蕎麦も大盛り(400円増し)を食べておきたいのだろうか。



いくらなんでもそれは多すぎるでしょ、と私が言うと、H子は「そうかなあ、お腹すいてるんだけどなあ。」とつぶやく。



結局普通盛りを注文。



初めて入ったこのお蕎麦屋さんのおろし蕎麦は、びっくりするほど美味しかった。



歯ごたえの残るお蕎麦は、久しぶりの本格的なお蕎麦だった。



が、蕎麦の量はかなり少ない。



H子が延々と不満を表す。



「だから大盛りが食べたいって言ったのに。」




食いもんの恨みは怖いもんだな。



「いやいや、それぐらいのことで怒りなさんな。



明日は何が起きるかわからないでしょ。



楽しく過ごそうよ〜。」




と言いながら、心の中でひそかに思った。


揉めんと・盛り〜〜

18 件のコメント:

  1. 最後のオチ「揉めんと・盛り〜」に座布団3枚!
    みきみぃさんの言葉のセンス凄いですねぇ〜感心!!

    ジョブスの言葉は私も心に刻んでいますがメメント・モリという言葉は初めて知りました
    (無知で、すみません)人はもれなく死ぬのですが他人の心の中では永遠に生きられる...
    だからこその思い出作りだったり自分がされて嬉しい事を人にしてあげたりするのかなぁ〜
    悲喜こもごもの日常を大切にしたいものです。

    素敵なオフ会、次回は是非参加したいです!
    そして等々力渓谷懐かしい〜。単身赴任だった夫が等々力に「バラック小屋」を借りて住んでいました。本当にナマコ鉄板を貼った小さな一戸建てで吃驚した事を思い出しました。今から27年も前の話ですが...

    返信削除
    返信
    1. danmamaさん、
      座布団ありがとうございます〜^^
      私もメメント・モリという言葉は初めて聞いたのですよ。amiさんもけいさんも詳しくてお話面白かったです。そうなんですよね、自分がされて嬉しいことを人にしてあげたいですね。なかなか難しいことですが、毎日を大切にしたいなあと思いました。

      オフ会楽しかったですよ!隅田川を見ながらのランチ、日本初のブルーボトル、などなど自分では行かないところに案内していただいて、あっという間に時間がたちました。
      等々力渓谷でバラック小屋ですか!それ、寒くないのかな。なんとも生命力のあるご主人で、頼りがいがありそう!
      日本は安全だから、そういうところでも住めるんですよね。アメリカだと怖いかな。

      削除
    2. みきみぃさん、不思議なんですけど東陽町の近くの新砂に娘家族が住んでいるんですよ...
      私は尋ねた事はないのですが...夫は自律神経失調症ですから全く生命力も頼り甲斐もないのですよ(^^;)何故あんなところに住んだのか?実家が神田のど真ん中で関東大震災前に建った家で
      借地だったのですが義父はその家で産まれて亡くなりました。時はバブルだったので周りは地上げの嵐で立ち退き料も結構な金額になっていたらしいのですが不幸な事に地上げされる事なくでした(^^;)そんな古い家で生まれ育っているので感覚が違うのです(^^;)

      削除
    3. danmamaさん、
      そうなんですか!いいところですよね。江東区ってあまり行ったことがなかったのですが、今回行ってみて本当に好きになりました。
      う〜ん、お嬢様のご主人に生命力や頼りがいを感じないのは、やはり心配ですよね。関東大震災って確かもう100年近く前ですよね。そんな古い家でもバブルの頃は売れたのでしょうね。まあ、その頃は築70年ぐらいなのでしょうが。そんなに古い家で育つと、感覚が違ってしまうのは仕方ないのでしょうが、義理の息子や娘、その家族の感覚があまりに違うと心配になるの、すご〜くわかりますよ(-_-;)

      削除
    4. みきみぃさん、娘の夫じゃなくて私の夫が自律神経失調症です(^^;)神田の家は借地に夫の祖父が建てた家でした。価値観は育った環境が大きいですよね...私がこれは汚いと思っても夫には綺麗に見えるのです...最近はお互い目が悪くなってきたのでどっこいどっこいですわ(^^;)

      ちなみに娘の夫は正反対で生命力に溢れていますす。
      娘は父親を嫌っていたので全く接点のないタイプを選びました。

      削除
    5. danmamaさん、
      そうだったのですか!失礼しました。はい、価値観は育った環境で大きく変わりますよね。私は結婚して数年間は夫の衛生観念があまりに私のと違うので、苦労しました。トイレの水があふれるとキッチンからコップを持ってきて水をすくう。トイレのあと手を洗わない。教育し直すのは大変でした^^
      考えてみると、我が家では長男が私と違うタイプの奥さんを選んでいます。でも、全く接点がないタイプというほどでもないかな。次男の奥さんの性格は少し私に似たところがあります。
      おもしろいものですね。
      年取って目が悪くなるのは、いいところでもあるんですね〜^^

      削除
    6. 連れ合いの教育は難しいですね...育った環境が違うし新しいルールをお互いに作っていこう!という気持ちと学びがないとね!息子はお母さんに似た人を選ぶといいますが娘の目は、より厳しいかも...我が家はお父さんの様な男は嫌!お母さんの様な生き方は出来ない!と嫌われてしまいました(^^;)

      削除
    7. danmamasさん、
      うちは声に出して言わないだけで、息子たちは何を思っていることやら。その点娘さんは深い絆があって、母娘ってなんでも言える間柄なのかも。
      配偶者と今更新しいルールをお互いに作っていこう、なんていうのは無理ですね。
      あ〜、日本に一人でいるのってなんて清々しいのかしら〜^^

      削除
    8. みきみぃさん、一人暮らしの老人の幸福度が一番高いそうです。

      削除
    9. danmamaさん、
      よく聞く話ですが、夫が妻を束縛するタイプだと、夫の死後寡婦となった女性の幸福度がうなぎのぼりになったりするそうですね。私の姑は夫の死後背中に羽がはえました^^

      削除
  2. 都心に住むって楽しそうですね。歩いてどこへでも行けて、地下鉄やバスの便がよくて、夜出歩いても安全で、アメリカとは大違い。みきみぃさんが紹介されたどの街にも住んでみたいです。

    メメント・モリという言葉は初めて聞きました。人間は必ず死ぬ、だから今この瞬間を大切に。本当にその通りですよね。ジョブズの言葉も心に沁みます。ああ、でもどうしても毎日ウダウダしてしまうんですよ。すること、したいことは沢山あるんですけど・・・ま、明日から心を入れ替えて前向きにがんばって行きます! なーんてね、てへへ ^^

    返信削除
    返信
    1. akikoさん、
      つくづく考えていたんですよ。アメリカにいる時出かけるところって、Costco、Trader Joe's、そしてピーツコーヒー。たまに和食材のお店。歩くといえば運動のためだけで、近所をひたすらシコシコ歩くって感じで、楽しくない!東京では毎日メトロ24時間券を買って歩き回りました。
      今回東京の東側を結構歩きましたが、次回は東横線、井の頭線などの沿線を歩きたいです。
      時間切れになってしまった〜💧

      はい、私も明日から心を入れ替えます。と言いながらもアメリカに帰ると、途端にウダウダ〜。お互いに前向きに!と一応心には留めておきましょう^^

      削除
    2. アメリカで出かけるところって、私の場合ピーツコーヒーがスタバになりますが、それ以外は全く同じですー!みきみぃさんは近所を歩けるのがいいですね。私はウォーキングのためにわざわざ車に乗って少し離れた公園へ行くんですよ。家の近所はコロナ以降変な人が増えて一人で歩くのを躊躇してしまいます。少し離れた通りにはホームレスのキャンピングカーが止まってるし(涙)
      東京は広いから全地域カバーするのは時間がかかりますよね。東京の東側はあまり知らないので東陽町編はとっても楽しかったです。昔東京で働いていた時は西側に住んでいたので、次回帰国時の東横線・井の頭線沿線の街歩きを楽しみにしていますね^0^ ああ、待ち切れませ〜ん!!

      削除
    3. akikoさん、
      もうすぐホテルの部屋を出て空港に向かいます。とにかく今回は短すぎました。
      そうそう、シアトルに20数年前に行った時(Whistlerからの帰り道に通過)、スタバが20メートル置き?ぐらいにあるんだ!と感激したものです。当時サンノゼにはおしゃれなカフェなんてなかったので、シアトルうらやましい〜と思いました。
      コーヒーの味はピーツの方がスタバよりいいと思うけど、残念なのは、スタバがおしゃれでジャズがかかっているのに比べて、ピーツはおしゃれではなく音楽はポップスがかかっていること。

      ウォーキングは安心できる場所でしたいですよね。サンノゼも地域によっては、車の中のものが盗まれるような事件がものすごく増えたようです。それに比べると本当に日本は夜も安心して歩けるのが嬉しいです。

      以前東京の西側に住んでらしたんですか!はい、駒沢大学駅あたりに行くつもりでしたが、東がメインになりました。次回春にリベンジです!こんなレポートを楽しみにしてくださって、感謝感謝です!^^

      削除
  3. あら、今日出発されるのですか!楽しい時間はあっという間に過ぎてしましたね。次回帰国は桜の季節、やっぱり日本は春と秋が最高です〜〜!
    長いフライトしんどいと思いますが道中気をつけて帰ってきてください^0^//~~

    返信削除
    返信
    1. akikoさん、
      ありがとうございます!はい、今日出発ですよ〜。今成田空港にいます。最後だと思ってお寿司やらおにぎりやらサンドイッチやら、といっぱい持ってきたので、飛行機に乗る前から疲れています。
      帰りのフライトは9時間ぐらいなのでちょっとマシですよね。シアトルはもっと短いんでしたよね。次回帰国は4月末です。できれば関空に飛びたいけど、特典旅行で予約は難しいかも。
      今日のフライトも満席のようです^^;

      削除
  4. メメントモリ、私も知りませんでした。ちょっと調べたら、私の座右の銘Carpe diemと関係してるんですね。座右の銘と言っても、ついダラダラと過ごしてしまってます。みきみぃさんの記事を読んでちょっと喝が入りました。東陽町って住めるんですねw 都心なのにリーズナブルで、通勤に良いと思いますが、通勤しないのなら、緑の多い等々力渓谷がいいなあと思います。

    返信削除
    返信
    1. ちび猫さん、
      メメント・モリは本当に毎日考えるようにしています。Carpe diemという言葉は聞いたことはあります。こちらもちょっと詳しく読んで研究したいです。本当に明日死ぬかもしれない、と考えてしっかり生活したいのですが、なかなか難しいですよね。私も改めて喝入れます!
      東陽町いい感じでしたよ〜。都心なのに住みやすそうで、通勤にも日本橋、大手町に近い。こんなに便利なのに、きどってない親しみやすい街で年取ってからはいいかも。
      等々力渓谷のあたりもいい感じでした。都心から近いのに、緑の多いところがあるのも東京のいいところですね。

      削除