2020年1月14日火曜日

・・・

追突事故のあと自分で運転して出かける気力がなくなってしまった。とにかく平穏な毎日が過ごせたらそれでいいのに、災害は向こうからやってくる。

なんつ〜か、雲まで心をザワザワさせる


年をとったせいか自分の中で感情の起伏が乏しくなってきたなと感じていた。追突された時も、心の中が煮えくりかえったと書いたが、考えてみるとそれは嘘だ。はあああああ〜、面倒なことになったとは思ったが、煮えくりかえったわけではない。

さすがに加害者に『あんたのせいよ!』と食ってかかられた時は腹も立ったが、そのあとは、とにかくこの場から逃れたい、という気持ちしかなかった。

だから、保険会社からもし腰痛があるようでしたら、加害者の保険会社と交渉して医療費を出してもらうようにします、と言われた時も『もういい。』と思っただけだ。別に医療費をもらってマッサージや鍼に行きたいわけではない。加害者の車は廃車になるのだ。その上私の車の修理費や医療費で21歳の女の子の保険額を増やしてしまうのはかわいそうだ。

こういうことは因果応報で、私がここで『うまくやった』と友人Y子のように数千ドルの医療費をだましとったりすることは、あとで自分につけが廻ってきて痛い思いをすると信じている。

車が修理工場に入っている間のレンタカー料金ももういい。外出しないで、家の中を片付けることに専念しよう。

両親の介護があった頃は、悲しみや絶望や怒りや焦燥感など、毎日心の中のアップ&ダウンが激しかった。が、今の私は大きな感情の起伏が減ったようだと書いた。四六時中『・・・』という状態になっているような気がする。『!』という状態がもうなくなった?

これは認知症の初期症状なのだろうか。そういえば、最近人との会話が面倒と感じることも増えた。こうして黙々と毎日が過ぎて行き、認知症は進行していくのだろうか。

2月に売りに出すサンフランシスコのマンションはpresentableつまり、人に見せることができるような状態にしないといけない。土日2泊でトラックを借りて家具をサンノゼの家に動かした。少しだけ残しておいて、あとはstagerと呼ばれるデザイナーに入ってもらって、部屋を少しでも魅力的に見せるためにデコレーションしてもらう。

自分でできるデコレーションは自分ですることで、デザイナー料金を節約したいが、これがなかなか難しい。それでも近所のディスカウントのホームストアで毛布やタオルなどを買ってくる。デザイナーに全て任せると$8000(90万円ほど?)だそうだ。

DKNYの布団セット、タオル、UGGの毛布、りんごを入れるお皿、
ブルーのクッション、蘭の花3鉢で$240


バスルームはこういう殺風景な状態から

蘭の花とタオルだけで雰囲気が変わる

ゲスト用バスルームにもTrader Joe'sで$10しない蘭を買う


トラック3往復で移動したものは、シングルサイズのベッドマットレス2つ、長さ2メートル強のソファ1台、ダイニングチェアー5脚、本棚、デスク、大きな額縁、高さ2メートル以上の鏡、ワインラック、おもちゃ、寝具、などなど。


鏡をトラックに運ぶ夫と次男

鏡もソファも2メートル以上の長さがあるので、荷台に収まらない

まだまだ家具も荷物もある。特にクローゼットは空にした方が、家を見に来てくれる人への印象がいいそうだ。

クローゼットも空にしないと収納が少ないという印象を与えるそうだ


毎日毎日ペンキ塗りや引越しや車のことで気が重い。でも、マンションが売れて次男たちの家が見つかるまでだ。もしかしたら掘り出し物の家が突然売りに出てきて、夏までに決着がつくかもしれない。それまでの我慢だ。

いつも通り淡々と・・・淡々と・・・生活していくのだ。

せっかく時間をかけて塗ったラルフ・ローレンのスモーキーブルーのペンキも
上から白で塗り直す


サンフランシスコには生活必需品がどんどんなくなっていくので、次男、マリー、ヒロもこれからは毎日サンノゼの我が家で暮らすことになるが、夏まで・・・夏まで・・・と自分に言い聞かせる。家中が家具とおもちゃだらけだし、ヒロから隠すためにピアノはダンボールとフェイクプラントで囲まれている。

この家に平穏『・・・』はもうなくなった。

ファミリールームはソファ3台、ヒロのテーブルセットなどで満杯


が、マリーが言う。

「私たちが家を買って引っ越したとしても、毎日ご飯はここに食べに来ていい?そのあといつ家に帰ることになるのかしら。夕食のあと私たちは自分の家に帰るわけ?それともヒロはここでお風呂に入れて、そのあと帰ることになるのかしら?」

次男が言う。

「ってことは、家を買う必要ある?いっそのことここで同居すればいいんじゃない?」

マリー「あ、ホント、そうよね〜。」


!!!!!

4 件のコメント:

  1. mikimieさん初めまして。いつも楽しく読ませていただいています。わたしは今、東南アジアに暮らしていて、日本には母が一人でいます。いつかは帰国しますが、それまでどうなるのか、mikimieさんのブログで色々勉強させていただいております。
    さて、いつもご次男一家の生活をとても助けて差し上げていて、すごいことだと思っています。わたし自身の子どもにそこまでできるかと言ったら、おそらく無理です。毎日夕食を食べさせるなんてとんでもないです。マリーさん、羨ましいです。
    (「そこまでさせるなんて!」と一瞬思いましたが、よく考えたら羨ましいのでした。ただご無理のないようにと勝手に心配しております。)

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    1. Magさん、
      初めまして!こんなブログを読んでいただいて本当に感謝です。ありがとうございます。
      お母さまが日本にいらっしゃると、やはり離れていることで心配なことが多いですよね。
      先のことが見えないのって私も本当に不安にかられました。
      介護をしていた時が私の人生の中で一番不安・心配・ストレスが多い時期だったと思います。
      またその頃の気持ちとかを振り返って書きたいと思っています。

      今日は義母の87歳のお誕生日で、さっきコロラドに電話しました。
      義母は64歳の息子夫婦(子供はいません)と同居して、毎日彼らの夕食を作り、犬の散歩をし、庭の手入れをしています。
      私はもう少し家事を放り投げて、次男たちにさせないといけない、と思っています。
      なかなか難しいですけどね〜。
      でも心配していただいてありがとうございます!

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  2. 私も思わず「...」となりました。
    ご次男家族と同居するメリットを考えてみました。
    かわいいヒロくんがいつも近くにいる。フットワークの軽い若い世代がいて安心。
    反対にみきみぃさんのデメリットは、
    自由時間が減る。家が狭くなる。
    家族の食事を作らないといけないという精神的な縛り(?)。
    すみません、すみません、勝手に想像してます。
    お気を悪くされたら🙇。
    ただ、どうぞご無理をされませんように。
    (一回投稿して消えてしまったので二度目です。もし、コメントがダブっていたら削除してください。)

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    1. Michikoさん、
      今車の修理費見積もりをもらってきたところです。次男が一緒に行きましたので、こんな時心強いですね。
      これからできないことが増えていくと思うので(頭も体も)、同居のメリットは結構あるとは思います。
      が、食事を作らないといけない、というのは精神的な縛り、ズバリそうです!
      もちろん気を悪くなんてしてませんよ。
      気遣ってくださって本当にありがとうございます。

      コメント欄消えますね〜。二度も書いてくださったんですね。申し訳ないです。
      私もそんなことが何度かあり、毎回コメント書いたあとは全コピーしておいて、消えた時はコピペしています。
      なぜなんでしょうか・・・

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