今日から何度かに分けて、姑が戦後満州にいた時の話、そしてその後日本に帰ってきた話を書こうと思っている。
書き進めていくうちに、いくつか辻褄の合わないところがあるので、インタビューを重ねつつ記録している。
例えば最初は姑が一人で帰ってきた、と聞いていたが、よくよく聞いてみると違うようだ。
とにかく、この話を普段の生活に関してのみのブログの日も交えながら、しばらく書いていきたい。
このブログにコメントをいただいたお二人の体験談、あるいはお二人のファミリーヒストリーとしてのお話も、改めて紹介させていただこうと思う。
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第二次世界大戦時、私は父の仕事の関係で家族と満州の奉天市に住んでいた。
終戦（１９４５年８月１５日）の１週間前、ロシア軍が攻めて来た。
ロシア兵から避難するため、女子供１００人ぐらいがそこに来た日本軍の２，３台のトラックに分かれて載せられた。
荷台に乗った私たちが着いたのは奉天駅。
奉天駅から平壌まで汽車に乗ったのだが、汽車の中で一夜を過ごす長時間の旅だ。
その時私は１２歳、５歳下の妹と母と一緒だった。
当時１８歳の長兄は奉天の日本軍にいた。
１５歳だった次兄（現在東京在住）は、避難したくないと言って奉天に残り学校に行った。
次兄は未だにそのことを後悔している。
戦後腎臓を悪くして亡くなった母を守るために、一緒に行くべきだったと思ったのだ。
父は属官（官司に所属する官人。次官以下の職員）としての仕事、２２歳の姉も仕事があるので、奉天に残った。
平壌に到着して、ある日本人の所有する大きなお屋敷に住むようになった。
朝鮮人の女中が何人もいた。
日本人は朝鮮人を丁寧に扱わなかった。
何人がそのお屋敷に住んでいたかは覚えてないが、１週間後終戦になった。
私は１３歳で、周囲の人々が泣いていたが意味がわからなかった。
誰かが「日本は戦争に負けた」と言った。
父と姉からあとで聞いた話によると、その頃ロシア軍が家に来て、「娘（姉）を出せ」と言った。
２番目の兄が「姉はいない」と言った。
父、姉、二人の兄は当時、軍の官舎に住んでいたのだが、隣の家と彼らが住んでいた家の、屋根裏部分の間にあった壁を取り払い、お互いが行き来できるようにしていた。
ロシア軍が来た時、姉は屋根裏経由で隣の家に隠れていたのだ。
こうして、姉は事なきを得たが、父は足を撃たれたこともあった。
日本が負けたことで、朝鮮半島は日本の植民地支配から開放された。
そして、朝鮮人の中には態度が変わり始めた人もいた。
年配の人は良くしてくれたが、若い人たちは横柄な態度を取り始めたのだ。
多くの日本人たちは、朝鮮人をバカにしていたが、私の母は決してそんなことをしてはいけない、と厳しく言った。
その頃、父、姉、兄二人は葫芦島から船で日本に帰国した。
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こうして姑から聞いた話をブログでまとめているうちに、いくつかの食い違いに気づいたので、食事をしながら質問する。
が、姑も忘れていることも多いし、なかなか進まないが、時間をかけてインタビューしながら進めていきたい。
お姑様のお話、待ってました！ しかし、おうどんやら、てんぷらやら素敵な日本食が、お近くで食べられるのですね。見ているだけで、楽しいです。
返信削除kikiさん、
削除お〜、待ってくださっていましたか‼️嬉しいです。どうも色々姑から聞いた話をまとめ始めると、？？？という部分が出てきました。でも古い記憶だから覚えているだけですごいですよね。
日本食のレストランは結構あるのですが、近所にスーパーがあればいいなあ、と思うんですよ。誰か生モノやお弁当の充実したお店開いてくれないかな〜^^
みきみぃさん、お久しぶりです。
返信削除昨年亡くなった私の父も大連の引き上げ組です。開戦前に引き上げたので残留孤児にならずにすんだと言っていました。
父は子供だった当時の生活をよく覚えており、使用人がいてとても可愛がってもらったこと、引き上げの時の別れが辛かったこと、帰国してからは結核で父親を亡くし、明日食べるものにも困る極貧生活だったことなどなど、時々教訓のように話してくれました。
祖母は、若くして夫を亡くし、嫁入り道具の着物を売っては少しの米を買い、お茶の葉を売り歩いて6人の子供を育て上げ一番苦労したはずなのに一切それらのことは話しませんでした。
私の父は複数の癌等、諸々の病気に罹りながらも93まで生きたのは、みきみぃさんのお姑さんと同じように〝よく食べる〟ことに尽きると思います。
高齢になって大きな手術をした直後も自分の歯でモリモリ食べ、ガシガシ歩いてました。
命からがら戦争を生き延び、日本の経済成長を支えていったあの世代のパワーは今の日本人には、いや、少なくとも私にはありません(泣)、、、歯も危うい、、、
へろさん、
削除こんにちは！
お父様も中国にいらしたのですか。残留孤児にならずに日本に帰ってこられたお父様はラッキーでしたね。やはり普段のなんでもない生活と違い、戦争、異国という環境で暮らしたことはよく覚えていらっしゃるんでしょう。日本国内でも食べるものにも困るような生活をしていた方が殆どだったのでしょうが、異国となると本当に強烈な思い出となって残るでしょう。
お祖母様も苦労されましたね。女手ひとつで６人の子どもさんを育てられたこと、頭が下がります。話すことさえ悲しくて、というのは姑と同じです。
確かに両親の世代、その上の世代は強いです。江戸時代は毎日１０万歩ぐらい歩く人も多かったということですが、私達の親や祖父母の世代も、子どもの頃は草履のようなものを履いて歩いていたはずで、車にもあまり乗らなかっただろうから足腰が強いですね。お父様は歯も良かったのですね。それはラッキーです。本当によく食べ、よく歩けるということは健康のバロメーターですよね。そう、その下の世代はああいう強さがありません。歯が危ういのは私も😱
私の祖母は、それはそれは裕福なお姫様で、祖父のもとに嫁いだ時は何頭もの馬にたくさん荷物を背負わせ、嫁入り道具も列をなし、籠に揺られて嫁入りしたそうです(祖母は、この頃の話は嬉しそうに遠い目をして話してくれました)。
削除なのに、なんやかやとのせられて大陸に渡り、戻って来た時には全財産どころか家も失い、、、。色々なドラマがあったのだと思います。今では考えられないアクティブだった人々の生活。もっと聞いておけばよかったと後悔しています。
みきみぃさん、お姑様の歴史をしっかり聞いて、私にも教えてください。現代の軟弱者代表として楽しみに待ってます！
へろさん、
削除お祖母様、姫として嫁がれたあと、今度は大陸で大変な目に遭われたのですね。庶民が全財産を失うならともかく、姫様から一文無しという激変した人生。でも、この時代はそんな大変な事も多くの方たちに起きたのかもしれませんよね。大陸から日本に戻るのは今では想像もできないほどの過酷な道程だったのでしょう。本当に、自分が歳を重ねてからやっと色々聞いておけば良かったと思うんですよね。私も両親の歴史をもっともっと聞いておけば良かった、と後悔します。
私も私の息子たちも、戦争を経験した世代の方たちと比べると軟弱そのもの！
もう少し姑に確認して、ちゃんとお話します‼️軟弱さ比べなら私も負けていませんから^^
始まりましたね！楽しみにしていました。姑さんが激動の時代を生き抜いたお陰で今がある...
返信削除本当に私達はトップ次第で運命が決まってしまう恐ろしさを自覚しないといけないですね。
私、つくづく思うのですが人は善人と悪人がいますがどの人種でも、その割合は一緒だなって
私の祖父母は朝鮮人と友好的な関係を築いていたお陰で家族全員無事に引き上げできたのです。
その話を子供の頃から聞いていたので、今の私の性格が出来上がったのだと思います。
人種差別とか信じられないし、相手の文化を尊重する事が前提で郷に入っては郷に従えですよね。
私達が意識改革すれば、くだらない戦争は終わるはずです。
danmamaさん、
削除楽しみにしてくださってありがとうございます^^ １行１行を考えながら書いていると、あれ？ここおかしい、と気づくので、姑にまた電話して聞かないといけないこともあります。
本当にトップ次第で運命が決まるのは、どこの国でも同じ。私達は穏やかな時代に生まれたけど、親世代、その上の世代は大変でしたね。
確かに善人と悪人の割合はどこの国でも、どの人種でも同じかも。私が知っている中国人、韓国人、ロシア人は皆本当にいい方たちばかりで、どの時代、どの場所に生きるかで違う運命を負わされた、というのは本当にそうなのでしょう。相手の文化を尊重すること、そういう意識改革をすることで平和な地球であってほしい。子どもの頃の体験と親からの話で、性格形成されるのわかります。