2015年10月6日火曜日

補聴器問題

昨日東京駅のグランスタで食べ物を買っていると、ホームから電話があった。父がまた混乱しているということだ。どうもこのところ補聴器が聞こえない、とイヤホンをひっぱるようだ。去年買った耳掛け式は長く使っていない。最近使っているのはずっと安いポケット式だ。一つが壊れた時のために二つ買ってある。

これがイヤホンのついたポケット式補聴器

  1. 耳掛け式は左耳用に作った。小さな補聴器を耳に掛けて使う。が、数ヶ月前から全く使わなくなってしまった。
  2. ポケット式は箱形の補聴器をポケットに入れ、イヤホンを耳に入れて使う。これは右耳用に作った。父は耳掛け式を日中左耳に、ポケット式を夜右耳にしていたのだ。
  3. ところが、父は最近耳掛け式も右耳で使おうとするので、ちゃんと耳の穴に入らない。色々と混乱が起きているのだ。ポケット式は2つ買ったが、聞こえない、とイヤホンを引っ張る。だから断線したらしく、使えなくなった。そのため父は最近不穏になり始めている。
左用を無理に右耳に入れている


認知症が進むにつれ、この補聴器の問題は少しずつ大きくなってきている。聞こえない、と感じて不安になる。引っ張る。壊す。使えないともっと不安になるという悪循環だ。

だから、補聴器センターに持って行って調べてもらうことにした。そして左耳用に作っていた耳掛け式も、右耳で使えるように耳に入れる部分であるモールドを作り直してもらうよう注文することにした。どうも最近父は右耳しか使いたくないらしい。

これがモールド
ホームのスタッフのために耳に入れる時のための説明書を作った


朝10時から始まるワイワイ広場に父を連れて行き、その後ポケット式を2つとも補聴器センターに持っていくことにした。その間父がポケット式がない、と騒ぐのではないか、と数時間のブランクが心配だ。が、モールドは作るのに1週間かかるから、少しでも早く持って行って、注文しないといけない。去年初めてこのモールドを作った時は、父をお店に連れて行って型を取った。が、父がお店に行くことはもはや不可能だ。

補聴器センターで調べてもらうと、補聴器は断線していなかった。聞こえなくなった理由は、父の耳垢のせいだった。つまり、コルクのように耳の中を耳垢がふさいでしまっているらしい。今週中に耳鼻科に連れて行くことになりそうだ。とりあえずはポケット式と耳掛け式の両方に新しいモールドを作ってもらうことにする。父の混乱ぶりを見ると、多分近いうちに補聴器は全く使えなくなるのではないか、と思うが。

朝家を9時過ぎに出てワイワイ広場、長くいてほしいと懇願する父を見捨てるように、罪悪感と共にホームを出たのが12時。京都駅でランチを食べて、地下鉄で四条烏丸に行く。今日はお客さんがとても多い。全てが終わったのが3時。結果を姉に知らせようと携帯でメールを打ったが、どうも文字盤(ガラケー)がうねっている。おかしい。体が疲れているのか。父への罪悪感からの精神的疲れからなのか。

いつホームに行っても、父は暗い部屋でただ寝ている
ワイワイ広場に行こうと誘うと大喜びする父がかわいそうでたまらない

地下鉄ではいつも語呂合わせで考えている自分がいる。不思議だ。

地下鉄に 乗る日はなぜか 五七五

アドレナリン ぶんぶん出しとる お父ちゃん

タコライス 京都で食べる もんちゃうで
(Wカフェのタコライスはまずかった)

補聴器は なんぼ買うても あかんやろ

それにしても京都駅から補聴器センターまでは地下鉄料金が210円。往復で420円。1日乗車券は600円。どうしても1日これを買うから間違いが起きる。600円分使おうと、あちこち行き過ぎてヘトヘトになる。

今日もまた 元を取ろうと 疲れ果て