2019年10月4日金曜日

住宅事情 6 決して手の届かない物件

つきあっていたボーイフレンドに、ある日なんでもないきっかけで冷めるのが昔から常だった。一瞬で恋心が冷める。するとそのあとは顔も見たくなくなる。何がきっかけになるかは色々だが、姉によく『薄情な性格』と言われたものだ。男性に比べて、女性はある日突然恋人への熱が冷めることがよくあるそうだ。

まあ、私のは薄情な気質というよりも、あっさりした気質なのだろう、と考えておくことにしたい。

ところがグラニーフラットのある家には熱狂したままで、全然冷めてくれない。

恋してしまった翌日、不動産業者の友人M、ちょうど仕事帰りに通りかかった夫、次男、マリー、ヒロと6人でまた見に行ったが、今回はMが同じ不動産会社の売主の担当者からdisclosureつまり家に関する情報開示書類(瑕疵担保責任)を手に来てくれた。

裏庭の一部

それを見るとこの家の売主はなんと今年の2月にこの家を買って、7月に引っ越してしまった。親の介護のために、Fresnoというサンノゼから3時間ぐらい内陸に入った街に移ったそうだ。だから5ヶ月住んだだけだということ。

7月に市場に出した時この家は今より1千万円高かったらしい。が、引き合いもなく値下げしたところだということ。今年買ったばかり、ということはこれ以上値は下がらないだろう。その上古い家なのでシロアリ、ネズミ、電気系統などなど問題が多いということが瑕疵担保責任書類に書かれている。

それでも一時は現在住んでいる我が家を売り、サンフランシスコのマンションを売り、グラニーフラットを増築し、次男たちとしばらく同居することでローンを分担するのはどうか、と考えたりした。この案に夫と次男は全く乗り気ではなかったがマリーは大賛成。

天井には古材が使ってあり、こういう木材はもう入手がかなり難しいらしい

とはいえ、やっぱりどちらにしても手が届かない。まず私たちが今住んでいる家を売った場合、買った時の金額に比べて売値が高い場合、値上がり分(Capital Gain)に最高$500Kまでの控除があるとはいえ、税金がかかる。カリフォルニアの場合これが38.3%(らしい)。そしてこの$500K控除は一生に一度しか使えない。

つまりサンフランシスコのマンションを売っても、この控除を今使うわけにはいかないどこかの時点で現在の家を売る可能性があるからだ。だからマンションが値上がりしているとして、売ることで値上がり分が手に入っても、4割は税金で持って行かれるということになる。となると儲けはあまりない。その上不動産業者に売値の6%をコミッションとして払わないといけない。書類などの諸費用が150万円から200万円ほど(この辺りははっきりした金額はまだわからない)。

となると、次男たちが家を購入することになって頭金を少し手伝うとしても、予定していた額は当初の予想よりぐっと減るということになる。つまりあっちこもこっちも行き詰まったわけだ。

いや、もともと$1.875Mの家を見てみようと思ったところに問題がある。冷静に計算すれば、同居しようが家とマンションの両方を売ろうがまだ足りない金額なのだ。

今回のこの顛末は2千万円の家を買う予定でモデルハウス巡りをしたら4千万円の家に恋をしてしまった、という感じ。完全に無理、もうお話にならない、Forget it!なのだ。計算後、もうこの家には家族の誰も見向きしなくなった。

が、私はストーカーのように今日も家の前に車を停めてしばらく眺める。

最近知った自分自身の新たな一面。

粘着気質

2 件のコメント:

  1. シロアリ、ネズミや電気系統の心配があるかもしれないと知っても、冷めない恋。
    お辛いですね~(^^)。
    もっと気楽で素敵な方が待っているかもしれませんよ。

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    1. Michikoさん、
      そうですね〜。高嶺の花に恋するのはつらいものです。
      気楽で素敵な家はどこかにあるはずですよね。
      来年になると家の値段は9%下がるとZillowに出ています。
      その後下がり続けるといいのですが、その場合売る方も下がる?
      本当に不動産の売買って大変ですね。

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