京都の家を売りに出す日が決まった。
不動産屋さん曰く、壁やドアなど全体的にきれい、魅力がある家なので、買いたい人はいると思う。
売りに出す前に、地中埋設物があるかどうか確認が必要。
隣の家との間に杭があるはずだが、見つからない場合新たに打つのに20万円。
などから始まって、今後しなければならないことは多い。
私が京都に到着するのは、成田空港到着の3日後。
行きのフライトはかなり混んでいるようで、6月上旬の1席をやっと確保することができた。
東京に3泊、その後京都に移動、1週間滞在し姉と片付ける。
シニアヘルパーさんやお隣の御夫婦の助けを借りながら、不用品を処分する。
その後東京に数日滞在して骨休め。
関空、成田、羽田のどこでもいいからユナイテッド航空の特典旅行で座席の取れる日か、ZIP AIRで帰国、という予定。
この家を片付ける作業に、私の夫の助けを借りれば大きなヘルプになる。
コロラドでも、夫は朝昼晩の食事の時だけダイニングルームに来る以外は、朝9時から夜の8時まで馬車馬のように黙々と働く。
サンノゼの家にいる時は、「しなければいけないこと」がないので、良いことだ。
夫のスタミナには誰もが舌を巻くほどだ。
が、周りの雰囲気を察するとか、人の気持を推し量ることには長けていない。
「ここでそれ言う?」というようなところがある。
多々ある。
めちゃくちゃある。
とんでもなく、頻繁にある。
そんな時私は目の前が真っ暗になるほど腹が立つ。
なので、私がマリーになぜ今実家を売るべきなのかという話をしている時に、「あの家はいい家だ、すばらしい家だ、何も問題はない。あと百年は簡単に保つ」などと言い始める。
それまでにも、夫には詳しく状況を説明していたのだ。
もう姉がメンテナンスを続けるのは無理、今売らないと家はどんどん古くなり、売りにくくなる。
なので、今しかない、と。
夫もそれで納得していた。
なのに、マリーが、あの家ほしい!と言い始めるとそっちに同調する夫。
私が「専門家でもないのに、ちょっと黙ってて‼️」と夫に対して気色ばむ。
夫は「え?専門家だけど?」と言い、マリーはもっと勢いづく。
私もあの家は好きだし、できるならキープしたい、でも姉が一人で維持していくにはもう限界が来ている。それでも売るなというなら、自分たちが100%責任を持って、毎週家に風を通す、水を流す、庭の雑草を抜く、などのメンテを手配する、と約束してほしい、と話すとマリーは管理人を探す、とまで言い始める。
それなら1ヶ月以内に探すと約束してほしい、そしてその費用はあなたたちが全て負担するべきだ、と言うと諦めた。
息子たちがそんなにも思い入れのある家を売るのは辛い。
が、その時は来た。
手放す日は来たのだ。
夫を?
いや、、、