5月に京都に行く。
多分いつものように、奈良に一度、大原に一度、南禅寺に一度は行くだろう。
そして、今回は今まで一度も行ったことのない建仁寺に行くつもりだった。
祇園にある建仁寺。
風神雷神図屏風が有名なこのお寺には、何故か足を運ぼうと思ったことがなかった。
が、5月には行くぞ、と決めていた。
下の写真は、どれも建仁寺のインスタグラムからお借りしたものだが、ストイックな雰囲気が伝わってくる写真が多い。
姉からLINEが来たのは、その建仁寺にある両足院からだった。
実家から比較的近い場所にも樹木葬をしてくれる霊園はある。
樹木葬をするお寺の中には、有名な所も含まれる。
東福寺もその一つ。
紅葉で有名な東福寺は美しいし、何度も行った。
東福寺の方が建仁寺よりも、樹木葬は安い。
が、紅葉の時は決死の覚悟で行かねばならない。
姉が、以前「圧死するかと思った」と言うほど、紅葉のシーズンはとんでもない数の観光客が押し寄せる。
ストイックな私には、この「押し寄せる現象」は合わない。
また、私は京都に行くと姉のマンションかホテルに泊まる。
両方とも、烏丸御池駅に近い。
建仁寺はそのどちらからも歩いて行ける。
立地的に京都の繁華街に近いが、静かなところでもある、というところが人気のようだ。
私も姉も自分が納骨されるまでは、樹木の下に眠っている両親に、座ったベンチから話しかけるだけだ。
建仁寺両足院は一般に非公開で、樹木葬は1人70万円、2人だと90万円。
この私も姉も気に入った大木の下にある両親が入るエリアには、隣にもう一つ「空室」がある(新しいエリアは順次公開される)。
このエリアの隣同士のスポットはここが最後。
姉がそこ、つまり両親の隣に一人で入るなら、70万円。
姉は自分が死んだあとのことを算段しておかなければ、と思い、両親の隣に樹木葬されることを望み、そこを買うことにした。
ちょっと待って、姉が買うなら、そこに私も一緒に入ることにしておくのはどうだろう。
20万円足せば私も入れるなら、と私は一瞬で決断した。
小さな「墓」に埋葬されるのだが、両親2人で90万円、納骨料一人3万円、33年後合同墓地に移るまでは年間管理費が一人5千円。
つまり、とりあえず初期費用は両親、姉、私の4人で90x2+3x4=192万円。
これで4人分の樹木葬スポットを確保。
合同墓地に移されるのは、4人のうち最後の一人が納骨された33年後。
私がここに入るのはやめた、といずれ思ったとしても損失は23万円+管理費。
お墓は全くいらない、とかねてより言っていた夫に報告したら、カードのポイントにしか興味のない夫は「カード使える?」とそれだけ。(もちろん使えんが)
よし、決まり。
ストイックな私は息子たちに、これだけを言い遺しておこう。