昨日(8月20日)の夕方、私の頭の上に天が落ちてきた。
息もできないほどの圧迫感だった。
マリーの出産が8月某日日、翌日に退院。
ヒロはお腹がすいている時とおむつの交換が必要な時しか泣かない。
なかなか育てやすそうな赤ちゃんだ。
とはいえ、まだ生まれたばかりなのだから、これからどんどん変化していくだろう。
なのに、あまりに静かに座っているヒロを見て、次男とマリーは『もしかしてなんらかの疾患があるんだろうか。』と心配している。
もうその心配のレベルは尋常ではないのだ。
その様子を見ていると私にこれから心配事が増えるのか、と暗い気分になる。
なぜならば自分の子供の不安や心配は自分を苦しめることがわかっているからだ。
あまり関わっていない子供のことならいいが、今の私は近所に住む息子たちの生活にどっぷり関わってしまっている。
長男とサキが日曜日にまたやって来た。
大学時代までガリガリに痩せていた長男は、このところものすごく食べ始めて人相が変わるほど太った。
31歳なのでそろそろ体質が変わってきたのだろう。
血糖値が高くて糖尿病ボーダーラインと診断されたそうだ。
なのに見ていると日中なんども間食をしている。
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長男、サキ、次男、マリー、ヒロ、私と夫で ランチとカフェに出かける |
ヒロを抱いてソファに横たわる長男の出っ腹が、Tシャツの裾からはみ出ている。
そのお腹がかゆい、ノミに2箇所刺されたと言う。
アイドルとタイタンはAdvantageという薬を毎月つけているが、このところノミが発生してきたようだ。
以前からその兆候はあった。
だから出産前に徹底的に駆除するように私は次男とマリーに提案したのだが、大丈夫掃除機を毎日かけるから、と聞き入れない(当然かけない)。
ところが、今になって駆除していなかったノミが繁殖してきたのだ。
ヒロのオムツを替える時、お腹に赤い点々を見つけたマリーは、ヒロがノミに刺された、死んでしまう、自分のせいだ、甘く考えていた、と大泣きし始めた(実際はノミではなくただの湿疹)。
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SF KebobというMediterranean料理のお店に食べに行った |
同じ時、Supplemental Property Taxという特別固定資産税の請求書が次男の机の上で見つかった。
それは、マンションを新しく買った者だけが払わないといけない固定資産税だ。
夫が次男に毎週のように聞いていたのだ。
請求書が来てない?と。
机の上にあるぐちゃぐちゃのゴミの下に紛れ込んでしまっていたのだ。
次男が青くなる。
見ると支払い期限日は7月31日だ。
とにもかくにも、ヒロをノミのいるマンションにいさせるわけにはいかない。
まずマリーとヒロはサンノゼのマリーの実家に避難、
次男と私がサンフランシスコに残って大掃除をする、
同時に税金の支払いをしに市役所に行く(オンラインで支払えない)、
アイドルとタイタンのノミ駆除薬を獣医で処方してもらう、
薬の効果が出たところで二匹をサンノゼの私の家に避難させる、
その後ノミ駆除の業者に来てもらう、
ノミの卵が孵化する期間を考えて二匹は2週間ぐらいサンノゼにいさせて、もう一度業者に来てもらう、
完全にノミが駆除できた時点で次男、マリー、ヒロ、アイドル、タイタンの5人家族がサンフランシスコに戻る、という計画を立てた。
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サンフランシスコ市役所 |
が、業者が使う薬は新生児に危険ではないのか、と心配だ。とにかく次から次へと問題が発生する。
- ノミを完璧に駆除する薬はあるのか。
- 駆除してくれる業者の使う薬は強力だろうに、新生児がその後その部屋に住んでも大丈夫なのか。いつまで避難しておかないといけないのか。
- 税金の支払いが滞ったということは、ペナルティが発生する上、クレジットにも傷がつく。こんなアホな次男に育てたのは私だ。
- これで本当の親戚になったわね!と言うマリー母。マリー家族とこれからどうやってうまく付き合っていけばいいのか。それもマリー母からは祖母同士のライバル意識を炎のように感じる。私は身を引いてしまいたい。
- 長男は糖尿病を甘く見ているのではないか。糖尿病ボーダーラインと言われながら、どうして全く食習慣を変えようとしないのか。お菓子ばかり食べるのを見てため息が出る。こんなアホな長男に育てたのは私だ。
泣きはらした顔で移動の準備をしているマリーと、業者に次々と電話したり税金の支払いをオンラインですぐできないか、と調べている次男。
その二人がちょっとヒロを見ていて、と頼んでくる。
私はあまり抱っこをしたくないのだ。
とにかく怖い。
よく祖父母が子守をしていて事故があった、というニュースがあるではないか(次男に劣らず心配性)。
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長男とサキが持ってきてくれた風船で夜中遊んでいた2匹 |
大丈夫、私が抱っこするから、とマリー母が横から来てヒロを抱きながら『ばあば(というような表現をする)がいるから大丈夫よ。もう大丈夫よ。ばあばの家に来なさいね。ばあばがちゃんとお世話してあげるからね。』と私の横でノンストップでヒロに話しかけるマリー母。
ゆっくりと天が落ちてきた。
いつでも能天気極まるタイタンもサンノゼの家に移動したらストレスいっぱいになるのだろうか
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産後鬱にかかるのは私かも |