まさか白金に住むようになるとは思ってもみなかった。
そもそも、白金は「しろがね」だと思っていたのに、「しろかね」と知ったのはマンション探しを始めてからのこと。
2022年の10月11日にやっと日本が開国した頃には、円の対ドル相場はコロナ前に比べて大幅下落。
もちろん他の要因もあるが、その後も円の価値は下がり続け、2026年、対ドル円相場は270円に到達(注:完全な妄想!)。
このタイミングで日本での老後生活を送ることを決断。
ベイエリアにある家を$350K(9450万円)で売って、日本に送金。
白金の築19年の所有権方式のマンションを、6500万円で購入。(この記事内のマンション詳細は、ザ・レジデンス白金スイートを参考にさせていただきました。)
やっと先週2027年10月に入居した。
館内には医療機関と健康相談室が併設されている。
看護師も24時間常駐、館内クリニックの医師とも連携。
訪問介護が必要になっても、自宅でサービスを受けることができる。
48㎡のスペースには12帖のLDK、5帖の寝室、広い玄関とこれまたとても広い洗面所、バスルームなどがあり、車椅子の生活もできそうだ。
エアコンも天井埋込式になっていて、設備にはお金がかかっている。
70歳で隠居生活のような場所に入居することは躊躇したが、将来また引っ越しをするよりは今のうちに最終の地を決めるのもいいか、と決断した。
現在ジワジワと円高に移行しているが、とりあえず今住むところは確保できたのでホッとしている。
分譲なので家賃はないが、管理費として毎月14万円の支払い。
マンションを買った時点で、手持ちのお金は2950万円になっている。
800ドルの年金は円安のおかげで現在は21万円ほど。
21−14=7万円。
7万円で生活費は補えないので、預金を毎月取り崩しながらの生活になる。
長生きリスクを考えてあと30年生きるとしたら、2950/360=8.2万の計算。
8.2万円に年金の残り7万円を足す、つまり、1ヶ月15万2千円で生活しないといけない。
が、シルバーパスがある上、洋服、バッグ、靴を買いたいという欲望はなくなった。
どうにかいけるような気もする。
ざっと生活費を予想してみた。
食費36000円
光熱費9500円
通信費7000円
趣味・娯楽費5000円
小遣い・雑費30000円
住民税・介護保険料など7000円
計94500円
おお、固定資産税を忘れていた!
年間17万2千円と予想して、月額1万4千円以上。
つまり毎月の生活費は固定資産税を含めて10万8千5百円。
一応3万4千円の黒字。
が、このところZ世代の若者が大きなイノベーションを起こし始めていて、日本経済は今後盛り返し始めると予想している。
それはとても嬉しいことなのだが、円高になると私の年金も目減りするので、もっと節約生活をしなければならない。
ちなみに、このマンションを賃貸して住む場合は賃料月額36万円。
敷金・礼金108万円。
管理費ナシ。
保証人不要。
30年で1億3千万円弱(数年毎の契約時の賃料値上げ含まず)。
難しい決断だったが、為替相場の変動リスクを考えると、分譲マンションの方がとりあえず安心だ。
しかも分譲マンションなので、いずれ相続することも売却することも可能だ。
なので、思い切って買ったのだった。
ちなみに分譲ということは、賃貸に出すこともできる。
交通アクセスだが、都営三田線も乗り入れる最寄り駅である白金駅までは徒歩11分。
都営バスなら恵比寿三丁目停留所、白金六丁目駅まで徒歩2分。
両方もシルバーパスが使えるので、嬉しい。
今日は恵比寿三丁目駅から、都バスで東京タワー公園下まで行くことにした。
16駅で33分かかるが、時間はたっぷりあるし、途中の景色も楽しもう。
東京タワーまでは行くが、シニアディスカウントのない展望室に上がるつもりはない。
無料の増上寺に行くだけにする。
増上寺からは歩いて10分のところに大門駅がある。
この駅から都営浅草線で泉岳寺駅に行き、300メートルほど歩くと泉岳寺が見えてくる。
他の入居者のように、マンションのそばのプラチナ通りのカフェに行くのももったいないし、都バスと都営地下鉄を駆使してのお寺ツアーが身の丈に合っている。
5年前に高輪ゲートウェイ駅の辺りで迷ってしまい、泉岳寺に行き着くことができなかった。
今は駅周りの開発もすみ、店舗も多い。
泉岳寺からは歩いて12分の、幽霊坂に行ってみようと決める。
幽霊坂から歩いて2分、魚籃坂下停留所まで歩くと、田87の都バスで恵比寿三丁目停留所に8分後到着。
そこから我が家までは徒歩2分。
とにかく港区は坂が多い。
これはアメリカ大使館のそばの坂
こんな坂図鑑があるほど。
昔、父が私のことを「どこかに行くと10人の友人を作ってくる」とよく言ってた。
それほどすぐ人と仲良くなる自分だったのに、今はマンションの中に友人がいない。
もちろん、マンションの外でも、近所の人と知り合う機会など全くない。
全て一人で行動している。
どうもこの地域は自分に合ってないのかもしれない、と考えるようになった。
マンション内の他の住人たちは、誘い合わせてこんなランチをプラチナ通りのレストランで食べているのだろうか。
機内サービスではないが、フィッシュ or ビーフ?
私は日々の食事に特別こだわりはない。
日本で食べるものは、なんであっても美味しいから。
つくづく思う。
一人で食べる食事はたまにならいいけど、毎日となると辛いものなんだな。
大好きな人がそばにいれば、カップそばでもなんでも美味しいのだろう。
ここに引っ越したのは失敗だった。
住んだことのない地域では、まずお試しで1年は賃貸で住んでみることが必要だったのだろう。
このマンションも、パートナーや友人がそばにいたら楽しめたのだろうと思う。
どこに住むか、より誰がそばにいるか。
これに尽きるんだろうな。
一緒に美味しいものを楽しむ人がそばにいれば、どんな食べ物でも充分に美味しいのだろう。
自分の中で劇的な変化が起きつつある。
では、どこなのか。
わたし的パラダイムシフトだな