もう一刻も早く猫に会いたくて会いたくて、待ちきれない思いだった。
次男とマリーから聞いていたが、性格が本当にかわいい。
アイドルは(どうしても日本の芸能界を思い出してしまう名前だが、英語ではのらりくらりという意味)甘えるタイプで、人間にほとんどずっとくっついている。
おもちゃでもよく遊ぶ。
が、マリーが『朝5時に起こされたくないので、今日から私たちの寝室のドアを閉めます、アイドルは入れません』と言う。
その夜から毎晩2時半頃になると寝室のドアをカリカリとひっかいて、入れてくれとせがんでいる。
その上トイレの失敗をマリーに叱られる。
失敗と言っても間違った場所でするのではない。
猫の本能である砂かけをしないのだ。
なぜならこのキャットロボットというトイレは、猫が出たあと3分後に自動的に回り始めブツをゴミ箱に落とすのだ。
人間はトイレを1週間ぐらい掃除しなくてもいいという代物で、臭いもしないので怠け者の次男とマリーにはぴったりだ。
が、アイドルは自分がトイレにまだ入っている時に回り始めるのではないか、と怖いようで、トイレが終わると殺気立った顔で飛び出てくる。
どうしても濡れた砂が残ってしまう。
で、マリーに叱られ何度もトイレに戻される。
アイドルはそのたびにギャアアアア!という表情で砂をそこらじゅうに巻き散らしながら飛び出してくる。
次男は、もう少し時間をあげたらちゃんと学習するんじゃない?と言うが、マリーは一刻も早くしつけたいようだ。
今日も、寝室にアイドルを入れてやりたい、という次男をマリーが『ダメ!』と一蹴し、私の部屋にアイドルを入れてドアを閉めてしまうことを提案する。
『アイドルもあきらめて寝るんじゃない?』と言うが、それは無理だ。
アイドルはまだ慣れていない私の部屋には、入ってこない。
だから、私の部屋にキャットタワーが運び込まれた。
確かにアイドルは私の部屋に入ってきて寝始めた。
でもやっぱり哀れな表情にしか見えない。
だから明日からは、また次男とマリーの寝室に入れてもらえることだろう。
大丈夫大丈夫。








