マリーに聞かせたくないようで、ドアを閉める。
24歳と25歳の二人の結婚は危なっかしいな、とやっぱり思う。
特に姑は、全てのことに口をつぐむべきなのだ。
- まずマリーは今までのガールフレンドとは全く違う。本当に一生を共にできる人だと確信している。成熟していないように見えるかもしれないけど、まだマリーは24歳。大学生(交通事故のため1年半休学した)のマリーに成熟を求めるのは無理なこと。自分だって仕事をし始めてやっと少し大人になったと思う。
- 自分とマリーはこの数ヶ月無駄遣いをしていない。今月のクレジットカードの明細はこの通り、と見せてくれる。実際そこには必要経費しか記載されていない。
- 仕事を始めたら、学生ローンはマリーが主に払えるはずだ。結婚後もローンはマリーの負債として区別するために、二人の銀行口座は別にして、マリーは毎月2000ドルずつ返済する。それによってマリーに達成感を持たせるため。あとの生活費は自分が全て払う。そのためにマリーには自分のクレジットカードを結婚後 渡す。学生ローンは結婚したら二人の負債となる(夫妻の負債か・・・)のだから、マリーの仕事に何かあった時は自分が責任を持って払う覚悟はある。
- 万が一自分が失業した時のための備えもしている。その時のために月収7ヶ月分は預金している。
- また老後のことも考えていて、すでに預金を始めている。
- 結婚指輪はダイヤがぐるりとついたEternity Ringをマリーがほしがっていたが、それは5年後の結婚記念日に買うことにして、今回は二人とも100ドルぐらいの指輪にするつもりだ。
そうか、そこまで考えているのなら大丈夫なのだろう。
大きなダイヤ(これが一番の不安材料だった)、ルブタンの靴、失業、ワインのこと、と心配事が続いたがもう任せることにした。
基本的に明るく素直なマリーのことは大好きだ。
本当にかわいいと思う。
人の目を見て話すことのできない夫も、マリーには話しかけることができるようだ。
3月の結婚式の予定を4ヶ月も早めてしまったことで、皆準備が大変になってしまったが、二人は全て自分たちでできると言う(それはありえないのだが)。
24歳と25歳の二人の結婚は危なっかしいな、とやっぱり思う。
でも、向こうから助けを求めてきているわけではないのだ。
私たちも子離れする時期なのだろう。
もうこれ以降彼らを信頼して、親からのアドバイスはやめておこう。
特に姑は、全てのことに口をつぐむべきなのだ。