今回はさすがに回復は 無理だろうと思っていた |
まずは地下室の増築部分の解体と元の部屋に戻す工事。
これは見積もりが出た。
127万円。
出費は痛いが、いつ素人仕事の増築部分が崖下に落ちるかもしれないので仕方ない。
12月の始めに工事が始まる。
工期は4週間。
これはアメリカでの工事費用を考えると信じられないほど安い。
とはいえ、あとどのくらい住むかわからない家にお金をかけるのはつらいものだ。
父はどんどん回復している。
一事は飲食ができず48キロあった体重が41キロまで落ちた。
なのに、今は車椅子で食堂に行き毎食完食しているらしい。
つまりベッドの上ではなく、車いすで正しい姿勢になればちゃんと食事ができるのだ。
だから、このところ飲み物の量も増えて、9月の父に戻りつつある。
今日の父は四文字熟語が言える、かけ算ができる、家族の名前を思い出し、エンジニアとして働いていた頃のこともちゃんと思い出した。
戦友の話もしたが、一番仲良くしている戦友は早稲田大学を卒業し、自分よりも何でもよくできる人だった、などと話す。
思い出話ができるまで回復したのだ。
1ヶ月以上歩けなかったのに、今日は自分で数歩歩いたという報告がスタッフからある。
一体どこまでの生命力なのか、とびっくりする。
これなら当分大丈夫そうなので、取りあえず火曜日にサンノゼに帰り、サンクスギビングを家族と過ごしたあと、年末に戻ってくることにした。
次回はこの家の沈下修理をしないといけない。
崖に建ったこの家は後ろ半分が鉄筋コンクリートの箱の上に建てられていて、前半分は木造の基礎の上に建てられている。
その継ぎ目が沈下しているのだ。
昨日岡山から来てくれた業者はジャッキアップと言って、床下から家を持ち上げる修理を提案してくれた。
これは以前にもオンラインで調べてみたのだが、400万円ぐらいかかるとわかり、とてもできないと思ったのだ。
が、業者によるとこの家は玄関から前半分が9センチの沈下、後ろ半分は1.5センチ沈下しているそうだ。
だから、少なくとも前半分は修理しないといけない。
先々週は不動産業者に来てもらい、家の査定もしてもらった。
買った時の3分の1の金額になっていた。
最初の住人が買ったのはバブルの時だった。
その時に比べるとん実に7分の1の査定額だ。
つまり二束三文。
それにしてもこの家は売れるのだろうか。
地域的にはJR、地下鉄、私鉄が乗り入れているので、売れる地域ではあるそうだ。
しかし、駅から坂道を歩いて15分、築24年の家を買ってくれる人はいるのだろうか。
不動産業者によれば、大きな家であること、そして眺望がいいことを売りにすれば買いたい人はいるのではないか、という。
本当だろうか。
そのために修理を何百万円もかけてする価値があるようには思えない。