コロナ陰性証明書を持って、昨日無事アメリカに帰国した。
アメリカを出国する時と違い、日本で陰性証明書を取るのは簡単だし信頼できると思っていたので、ストレスフリーだ。S子さんに教わった神田北口診療所で、出国前日のお昼に検査し、午後3時には結果がpdfで添付されたものがメールで届いた。
それをユナイテッド航空に提出し、オッケーが出たあとは空港で印刷されたものを見せただけ。その後はアメリカ入国時にも提出するところはどこにもなく、日本での入国とは雲泥の差だった。
5月25日、やはり成田空港は昨年の8月と同じく、いや、それ以上に人がいなかった。
あまりに人がいないので、不安になるほどだった。ユナイテッド航空のカウンターに行き、「あの〜、飛行機飛ばしてくれるんですか?」と確かめたくなる。が、カウンターにも人がいない。
ここまで来る道は大変だった。
宿泊していた池袋のホテルに荷物を預け、浅野屋にカマンベールとクランベリーのパンを買いに行き、お昼ごはん用に東武デパートにある古市庵の箱寿司をデパートで買い、ホテルに戻り荷物を受け取ったあと山手線で東京駅に移動。これが失敗だった。
山手線に乗ったのは、丸ノ内線で行くより東京駅で降りた時大丸に近いからだ。が、池袋からはいつも丸ノ内線ばかり利用し、山手線を利用することがないので、どの改札が便利か、というのを知らなかった。
私が入った中央改札口からだと、上の階にあるホームまで荷物を持って階段を上らねばならない。この時点ですでにバッグレディー(袋に全ての所有物を持って歩くホームレス女性のことをアメリカで表現する言葉)となっていた私。(空港には既に大型スーツケースとダンボール箱を一つ送っている。)
ホームに行くエスカレーターかエレベーターのある改札口をあらかじめ知っていれば、と池袋駅情報を調べておかなかった自分に苛つきながら、どうにかホームまで行き着く。
山手線に乗り込んだ時点でもうヘロヘロ。
それでも東京駅大丸に行かなければならない。あるお店に行きたいからだ。
当然だがそれは食べ物のお店だ。パン屋、カーラ・アウレリアである。
ここで7個、その前に池袋で浅野屋のパン3個、スタバのバターミルクビスケット1個も買っていたので、計11個のパンを持ちヨロヨロと歩く。
なにしろ、4車輪のついたキャリーとその上に載せた大きなボストンバッグを右手に持ち、左手には保冷バッグ、右肩には大きなバッグをかけ、胸の前には斜めがけハンドバッグがある。
つまり5つのバッグを持ち、どうにかJR東京駅にたどり着いたのだ。
みどりの窓口が見えたので、入る。自販機で買うとカードが使えないが、みどりの窓口ではカードが使える。その上、列には一人も並んでいない。
「成田空港までの次の成田エクスプレスのチケットを1枚ください。」と息も絶え絶えに係員に言うと、係員の女性は私の姿を見てとても気の毒そうな表情になった。
そしておごそかにおっしゃる。
「成田エクスプレスは早朝と夜しかないんですよ。」
が〜〜ん!!
代替ルートは!?
スカイライナーだ!
確か日暮里まで行けば、そこから京成電鉄のスカイライナーが成田空港までの道としては一番速くて安くていい、と多くの人から聞いていた。
日暮里ってどうやって行くんだ?
バッグ5個さげたままグランスタ通路で仁王立ち。スマホで乗換案内を見る。
上野線で上野に行き、そこからスカイライナーに乗ればいいそうだ。(成田で入国した日に帰国者特別スカイライナーで上野まで来たことも忘れている。)
5つのバッグを持って上野線7番ホームに上がる。
が、なんと上野線は何かの理由で運転見合わせ。
他に日暮里にはどうやって行く方法があるんだ?
また乗換案内をチェック。山手線だ!
繰り返すが5つのバッグを持ち、山手線で日暮里に行く。
スカイライナーという大きな乗り換えのサインがある。
チケットを買い、成田空港に無事着いた。
最初から帰国前日は東京駅近辺に宿泊していれば、神田北口診療所にも歩いて行けるし、大丸にも朝のうちに行くことができて楽だったのに。
なんでわざわざ池袋に泊まったのか。
それは2日しか日持ちしない虎屋ういろが、池袋にしかないからだ。