2017年4月30日日曜日

敬語と謙譲語

みなさん、敬語と謙譲語が上手に使えますか?

私はダメですね。特に敬語となるとあれです。『マジやばくね?』っつうレベル?まあ?アメリカで生活している分には、全然必要ね〜し?って感じ?

今回の日本語クラスに大学生は1人だけ。殆どの生徒が1Bのクラスでは1年生、2Bのクラスでは2年生から4年生まで。こういう年齢層の生徒たちに相対する時、一番怖いのはキモい教師とみなされることだ。たった4日間の代講とはいえ、キモ教師の印象を残したくない。

いえ、この話は次回。

昨日やっと点検に来てくれたComcastのテクニッシャンが
ネット環境を調べているその瞬間に大きくクラッシュ(赤部分)した!

2B(日本語2年目後期)クラスでは『げんき』という教科書のLesson 19が終わってLesson 20に入るところだった。19課では敬語を学習したところ。ここではHonorific Verbsとして、いらっしゃいます、ご覧になる、召し上がる、お帰りになる、お読みくださいなどを習う。

そして、Lesson 20ではExtra-modest ExpressionsとHumble Expressionsという謙譲語を習う。つまり敬語は敬意を示しつつ『他者の行動を描写するため』に使うが、謙譲語は同じく敬意を示しつつ『自分の行動を描写するため』に使う。

Extra-modest Expressionsではおります、参ります、申します、などを、Humble Expressionsではお会いする、ご紹介する、いただく、さしあげる、うかがう、などなどを学習する。

授業は15時15分からなので、高校では最終クラス
教室はロックされているので、生徒たちは教室前に座って待っている

でも、日本人でも使い方を誤ってしまうのが敬語、特に謙譲語だろう。この概念を教えるのは教科書に出ている単語と使い方に限定しておく。私自身、人の間違いには敏感なくせに、自分はうまく使いこなせない。だから日本語2年目の生徒が使えないのは当たり前だろう。特にin-groupとout-groupとなると生徒たちには難しすぎる。一応教えるがさらっと流す。

例えばIn-groupの例だ。取引先から鈴木部長と話したいという電話がかかってきた場合、『鈴木はただいま出張しております。』『鈴木はただいま出張中でございます。』『鈴木はただいま出張いたしております。』のうちどれが正解だろうか。私的には1番目がくどくなくて好みだが、3番目が正解なのだろうと思う。

どちらにしろ最初にも言った通り、アメリカで使うことはないのでこれ以上考えないことにしよう。いわゆる?向上心ゼロの人間性、みたいな?

昨日スタンフォードショッピングセンターに新しくできたMiyamotoで
買った桜餅を友人(柏餅)とスタバ(の隅っこ)に持ち込み食べた
私たちのこの行為って
『ハズイ』?

2017年4月28日金曜日

今週学んだこと

月曜日から始めた代講はさっき全て終わった。4日間だけの代講だ。が、今回は新たに学んだことも多い。何を学んだか。

それを明日ゆっくりと書きたい。

代講した高校の中庭
大学の授業は高校の授業が終わる3時過ぎに始まる

忘れないうちに毎日このブログを更新したかったが、なにしろ月曜日の朝9時に突然インターネットに接続できなくなってしまった。カスタマーサービスに電話しても保留にされて、30分は誰も出てこないのがアメリカ。電話をしてください、とオンラインでサポートを頼んだがお昼になってもかかってこない。

カスタマーサービスとチャットをすることにした。チャットは比較的すぐ対応があるのだが、まあ腹の立つことこの上ない。マニュアルを見ながら対応しているらしい。私の地域では今問題が起きているけど、technician(日本語だとテクニッシャンと訳されているが、ほんと?)がちゃんと直しています、午後4時半までには直ります、という返事。

授業は午後3時15分から5時45分。予習はGoogld Slidesでしたいので、どうしてもネットに接続する必要がある。急遽ピーツに行くことにした。

初日の授業が終わり帰宅しても全く接続できない。明日のための予習ができない。私に代講を頼んだ先生は刻々とスライドをアップデートしてくれているから、ネットにつながらない限り確認できない。この〜!コムキャスト!どうしてくれる!

キーシャに個人的な恨みはないけど、
それでももう爆発しそう

またチャットを始める。次のカスタマーサービス係のキーシャは『あ〜、問題はそちらの方にあるようですけど?電源は入っていますか?』などと言うではないか。もうね、キレましたよ。

"You are joking, right?"(冗談言ってるのよね?)と私はiPhoneで打ち込む。そちらの記録を調べてみたらどうでしょう。朝のチャットでは、4時半までに直りますと言われているんですよ。そちらの問題です、と言うとプツンと返事が途絶える。

3分待っても返事がないので、頭から火を噴きながら打ち込む。"Hello? Are you still there?"(まだそこにいるの?)するとI'm still here.(います)なんて返事が戻ってくるではないか。 バチ!!とチャットを切ってWhole Foodsのフードコートに行って予習することにした。

夜9時前のWhole Foods
ここはビールだけが飲めるバーで、
多くの男性がバスケのプレーオフを静かに見ていた

昨夜やっと接続できたネットは今朝になってまた切れてしまった。つまり、月曜日の朝ピーツ、夜Whole Foods、火曜日、水曜日、木曜日はピーツで予習したことになる。

400Calのシナモンツイストよりも、カップの左側に注目
やっと日本で集めたお手拭きを使う時が来たんですね〜

だから、今回の代講でまず学んだことはこれ。

お手拭きにもグレードがあるということ
上から分厚い順に、
進々堂、泉仙、グランスタ、カフェMUJI、PAUL

人間、日々何かを学んでいる。

2017年4月24日月曜日

アナログ人間

明日から4日間日本語クラスの代講をする。昨夜F先生から10時半にメールがあった。M先生が突然今朝日本に発つことになったので代講ができますか、という問い合わせだ。手続きはもうすんでいて、いつでもできる状態ではあったが、やはり緊張する。

ご実家での緊急事のための帰国なので、M先生との引き継ぎもなかなかうまくいかず、明日はいきなり新しいスライドを使っての授業をすることにかなりの不安がある。なにしろ私はアナログ人間なのだ。グーグルドキュメントを使ってチャートを作るのは好きだが、パワーポイントなどを使って授業をしたことがない。白板にマーカーで文字を書く、という方法にしか慣れていない。

M先生からはスライド資料70ページが送られてきた。その内容を見て感心する。今まで自分の教え方に自信がなかった。教科書を使って丁寧に教えている、とは思っていたが、生徒がどこまで理解できているかに関してはいつも不安が残っていた。

M先生のスライドを見ると今までの自分の教え方のまずさがよくわかる。この新しい文法を習得するのはむずかしいだろうな、と思うことが10ページごとに繰り返されている。これなら生徒たちは何度も復習することによって、理解が深まっていくことだろう。

それでもいくつかの資料は明日の授業が始まるまで手に入らないことがわかって、さっきからパニクっている。授業が始まった時点で今クラスでは何が進行しているか、を30秒以内に把握しないといけない。それよりも教室はどこ?すぐわかるのだろうか。無理。無理だ。瞬時に何かを理解することはできない。元々そういう能力に欠けている上、年齢的にもう無理だ。

このところ頭を使う場面というのは、
メニューを見て何にするかということぐらいだったし

と最初っから弱気になっている。教科書、教師用指導書、ワークブックなどを見たり、スライドをもう一度見たりする。が、何から始めるのが一番いいのかわからなくなって、一旦休憩して頭を白紙に戻してから改めて予習しよう、と思っている。

やっぱり印刷したものを見てやっとホッとする

パソコンやiPadでM先生から送られてきたスライドを見ることはできるようになった。でも、教室のスクリーンにちゃんとつなぐことができるのだろうか。それともアナログ教師に付き合ってもらうために、生徒には印刷物を配る方がいいのだろうか。そもそも教室内に大きなスクリーンがあるのだろうか。生徒たちは印刷物を見るより、スクリーンの方がいいのだろうか。

今の若い子たちだ。その方がいいのだろう。

今の若い子

2017年4月19日水曜日

代講の手続き

近いうちにまた日本語のクラスを代講することになるかもしれない。大学のクラスだが近所の高校を使って教える。だから、生徒は高校生と大学生の両方だ。クラスを担当している先生から、もしかしたら代講をお願いするかもしれません、と日本を出る直前メールがあった。先生も介護のために日米往復中なのだ。

今年の京都は桜の開花が遅く、日本を出る前には本当に美しい桜がどこを見ても満開だった。こんなに桜を堪能できたのは初めてのような気がする。

彦根城のお堀に映る桜は圧巻だった

大好きな東本願寺(拝観料がいらないのが主な理由)

4月11日に姉と一緒に関空からサンフランシスコに飛び、曇り空の中を毎日分刻みで動いていたような気がする。なにしろ姉の滞在は11日から15日まで。弾丸旅行だ。だから空港に着いたすぐあとからTrader Joe'sなどのお店を廻り、お土産を買ったり洋服や靴を買ったり、と夕方まで忙しい。

その上毎日3食とも外食。姉をどこに食べに連れて行こうかとそればかり考える。その合間にも税理士に会いに行き、大学に行き代講の手続きを始める。16日に姉をサンフランシスコ空港に送ったあとは、すぐ車を探し始めないといけない。なにしろリースが切れる車を14日に返却したばかりだが、車がないと大学での手続きも一切できない。

こちらは曇り空が多かった

パンがおいしいお店があると言ってたのにまだ連れて行ってもらってない、タンパク質が足りない、ビーフを食べに行きたい、近所の犬友の飼い主たちにお土産を買いたい、洋服と靴がほしい、という姉が満足して帰れるようにしないと、と一日中焦り続ける。

姉を送って行き車のリースの契約もすんで帰宅したあとは、こんこんと眠り続けてしまった。昨日からやっと活動し始めることができるようになったので、大学内のポリスオフィスに行き指紋採取の書類を発行してもらい、姉妹校である他の大学の保健室で診察を受ける。

大学の保健室の待合室
みなさん、ご存知でしたか?
大学の保健室では避妊具が無料で提供されているのを
(左側の椅子の背もたれ後部にあるブルーの袋)
診察を待っている間に2人の男子生徒が取りに来ていた

アメリカの学校でボランティアや教師をするには、結核に罹患していないことを証明しなければならないのだが、日本人はBCG接種をしているのでツベルクリンで陽性反応が出る。だから、胸部レントゲンを撮る必要もある。一つ一つの場所まで往復30キロから40キロ運転する。

手続きに走り廻り5時間後に帰宅した時、気持ちを巻き戻すためにしたことはこれだった。

やはり

2017年4月6日木曜日

桜が咲き始めた。今年は少し遅いようだが、今週末がピークということ。『桜切るバカ、梅切らぬバカ』と言うらしいが、桜の木は切ってはいけない。なのに、2年ほど前に植木屋さんが切ってしまい、去年はつぼみがつかなかった我が家の庭にある小さな小さな桜の木にも花が咲いた。

手前にある蝋梅は父が北野天満宮で苗を買って
地植えに成功したのだった

出町柳で賀茂川沿いに咲く桜を見ながら、『介護のない春は初めてだなあ。』と考え込んでしまった。

お花見客も多かった一昨日の出町柳

父も母もいなくなってしまった。特に父が逝ってしまってからまだ1年たたない。父のものが少し残っているが、捨てられないものもある。

父はいつもこのリビングの窓際のこの小さな椅子に座って
長い時間外の景色を見ていた

父を最期まで家で介護してあげることはできなかったのだろうか、という思いは決してなくならないだろう。

父は姉を頼りにしていた

父は人格者には程遠い人柄だったが、子供にお金を少しでも遺したい、家も遺したいという人だった。が、その家も維持していくのが大変になり、駅から遠く坂の上でもあるし、姉は駅近に引っ越して新しい人生を始めたいと思っている。

四条烏丸にある大丸デパートすぐ横の築18年のマンションは3000万円
53平米で窓の外は緑が多かったが
近いうちに古い町家が壊され、窓外は全てマンションの壁になりそう

それは自立生活最終章の始まりなのだろう。そして数年後には姉もいなくなり、私もいなくなるのだ。桜を見ているとそんな気持ちになってくる。

御所西側はきれいな桜が多い

紅葉の季節よりも桜の季節の方が外国人観光客が多いそうだ。今年の京都は爆発的に外国人が増えたようだ。電車に乗っていても街を歩いていても外国人が本当に多い。写真を撮る外国人に聞いてみたくなる。

東本願寺周辺の桜がきれいだった
(拝観料がいらないお寺が好みです)

あなたはこの桜を見て『はかなさ』を感じたりするんですか。

少なくとも、スマホから顔をあげて窓の外を見んかい!