2015年8月26日水曜日

その結婚、待った! 1/4

9月4日で、マリーのインターンとしての契約期間である3ヶ月が終わる。



その際正社員として年収4万から5万ドルで雇用されるかも?と期待していたのだが、叶わなかった。



つまり来週の金曜日で失業することが、決まったわけだ。



結婚後自分が生活費を負担し、マリーが学生ローンを毎月2000ドルずつ返済するというのが、次男の計画だった。



正確には84000ドルのローン。



そのうち8000ドルはマリーが以前から貯めていたお金と、インターンをして貯めたお金で先月返済した。



残りは76000ドル。そのうち44000ドル分には7%の利子がつく。



まずそれを一刻も早く返済しなければならない。



マリーが毎月2000ドルずつ返済すれば、2年で48000ドルが返済できる。



だがその時点で、残りのローンは28000ドル(76000−48000)ではない。



なぜなら毎月利子がついてローンは増え続けているわけだから。



学生ローンはアメリカでも大きな問題になっている、まるでサラ金で抱えた借金のような利子が利子を生む負債だ。



これを簡単にするために3万ドルローンと呼ぼう。



3万ドルローンの方は、利子が3%ぐらいなので、これは急いで返済する必要はない。


預金から得る利子率の方が高いからだ。



お金はローンに充てるよりは預金し、少しずつ返済すればいい。



マンハッタンで公認会計士をしているマリーの伯父さんに相談したところ、3%の利子は心配するな、それは時間をかけて返済していけばいい、と次男の考えていることと同意見だった。



ところが、その計画はマリーが失業することでおじゃんになった。



仕事は見つかるのか。



次男は一気にストレスを抱えた顔をしている。



今年末から始まるサンフランシスコでの生活。



家賃も含めた生活費を自分一人で全てまかなえるのか。



考えた末、まずワインを売ることにしたと言う。



去年ナパバレーに行った時買ったワインを、サンフランシスコにあるワイン専用倉庫に預けてある。



まずはそれを売ることにした。



Craig's List(家、車、ペット、家庭教師レッスンなどなど、あらゆるものを売買するサイト)に『ワイン売ります』と広告を出した。



なんと1時間後には買い手がついたのだ。



買った時の金額で引き取ってくれるそうだ。



その金額は7500ドル。

今年の始め、サウサリートに連れて行った時も
ワインのお店に興味を持った次男とマリー


ということは100本ぐらい売ったのか?



では、引き渡しのお手伝いをしに、一緒にサンフランシスコに行きましょう、と夫と私は『自分一人でできる。』といやがる次男に申し出た。



そもそも暗い倉庫で見知らぬ人間と、7500ドルもの現金取引など一人でしてほしくない。(一応次男は買い手のことはオンラインで調べていたらしい。)



ところが売ったワインは、たったの3本だと言うではないか。



つまり1本2500ドルだということ。



これにはたまげた。



次男は投資のために買ったのだそうだ。



いずれ1万ドルになるはずのワインなのだと言う。



ここ数年カリフォルニアでは干ばつが続いているが、干ばつの年のワインは甘くておいしい。



大儲けを夢見て買ったらしいこのワインには買い手が殺到して、正価の1000ドルで買うには20年待ちのリストができている(次男は2500ドルで買った)。



しかし、どんな理由にしても、そういう大金をかけて一攫千金を狙うなんてバカじゃないのか?



倉庫までの道中、値段が上がるのがわかってるんだから売らなきゃいいのに、とマリーがずっと怒っている。



その一方、私は次男がこのワインを手放すことに大きな安堵感を覚えていた。



今後こんな馬鹿なことは二度としてほしくない。

いつも歩きに行く山道に倒れた大木



『今晩飲むために買いました。』という買い手に無事引き渡しもすんで、現金をすぐそばの銀行で入金し、一件落着である。



この二人、大丈夫なのだろうか。



結婚していいのか?



余りにも幼いのではないだろうか。



子供なんか当分作るなよ、と心の中で祈る。



続く(今日から連続4日間)。

ワインを買ってくれた人が来るまで倉庫でバレーボールで遊ぶ二人
大丈夫なのか?この結婚・・・