2013年11月29日金曜日

高台寺

今朝目の中の糸くずが一本増えているのに気がついた。それも今度は左目だ。が、日本にいる時は余り飛蚊症が気にならない。白い大きなスペースが少ないせいだと思う。アメリカにいる時は空も広いし、家も白壁が多いせいか始終気になる。

日本に来ると糸くずが増えるのはストレスのせいか、それとも疲れのせいか。父のことで今回は今の所余りストレスがない。薬を減らすプログラムを始めたにもかかわらず、一応穏やかに過ごしているからだ。毎夕5時過ぎに家を出てホームまで歩く。そして7時から7時半父と話して過ごす。

夕方5時過ぎの
いつもの道
今は5時と言えばもう暗いので、散歩道には完璧ないつもの道も少し怖い。が、やはり一番不安定になりやすい夕方行ってあげたい。道の両側は御陵なので緑が続くがにぎやかな場所ではない。ただ、車の量は多いので安心感はある。でも、もうここを歩くのはもうやめようか、と悩むところだ。

帰りは姉の車
アプが車用の籠に入って
お迎えに来る
父の認知症はこの1ヶ月でまた進んだようだ。10月にはあんなに好んでしていた年金の話を忘れている。そんな書類は見てない、自分に黙って書類を提出した、と怒る。ただ、こういうことも毎日ゆっくりと時間をかけて話しているうちにまたよみがえって来るのだ。だから、楽しい話をしてあげるために毎晩行く。

冬になったので洗濯物もなかなか乾かない。だからパジャマもたくさん買った。だが、父は古いパジャマばかり着る。新しいパジャマは自分のもの、と認識できないようだ。

殆どが新しいパジャマ

手足も動きにくくなった、と言う。薬のせいだと思うと罪悪感に苛まれる。父の心の平安を保つために薬を服用する。服用をやめると身体機能のためにはいいのかもしれないが、幻覚症状などで苦しむことになる。どちらをとるか、むずかしい。また部屋に誰も入れない、ホームを飛び出す、などの行動に出ると危険だ。

かろうじてトイレには
杖なしでも行ける
家に一人で住むのは無理だ。だから、毎日ホームに行って面倒を看る。なのに毎晩父の部屋を出る時はかわいそうで、罪悪感を持つという繰り返しだ。とにかく父が生きている限りは、できるだけ日本に来てあげようと思う。今までは一旦帰国すると2ヶ月ぐらいサンノゼで過ごし、それからまた日本に1ヶ月というパターンだったが、それでは追いつかない。

さて、今日はサンクスギビングだ。初めて家族から離れて日本で過ごすが、思いがけず茅ケ崎に住む友人Rと一緒に高台寺に行くことになった。RとRのご主人が秋の紅葉狩りに京都に遊びに来ているのだ。

5時に高台寺拝観券売り場で待ち合わせる。京都駅でちょっと時間があったので、伊勢丹に行き地下のアンデルセンでカプチーノを飲む。この時間帯はお店で買ったパンを持ち込めます、と書いてあるのでドーナツを買う。コレステロール・・・

ピーツでカプチーノを飲むと3㌦ぐらいだが、日本で397円を払うのはとても高く感じる。多分現金を払うせいだろう。ピーツのコーヒーはいつもコーヒーカードをCostcoで買う。

お店で買ったパンは4時以降食べてもいいです
と3時58分に言われる


駅前から206系統の市バスに乗って三十三間堂の前を通り、東山安井で降りたら、高台寺までは歩いて5分だ。まだ明るい。少し暗くなって来た。が、まだまだライトアップには暗さが足りない。


5時になると夜用拝観券を売り始めるそうで、あっという間に行列ができる。待っている間に暗くなって来たのでホッとする。




行列に並んでいるRを発見!やはり久しぶりで嬉しい。Rのご主人も10年ぶりだ。二人は昨日の朝茅ケ崎の自宅を5時台に出発し、一日京都を満喫。今朝も8時半の東福寺開門から始業。その後伏見稲荷に歩き、頂上まで登ったというから驚いた。


が、二人のパワーはそこで止まらない。その後祇園に行きランチ。そして銀閣寺、哲学の小径、永観堂、そして南禅寺にも行ったのだ。う〜ん、確かもう一つか二つお寺に行ったと言っていたような。とにかく、すごいパワーなのだ!


今日も高台寺のあと錦市場まで歩いて行き、その後京都駅に移動。夜の新幹線で茅ケ崎まで帰るそうだ。Rのこのタフさは見習わないといけないなあ、とつくづく思う。

さて、高台寺に入る門をくぐる。今年はどんな景色が繰り広げられているのだろう。高台寺には6年前初めて行った。その時まで高台寺というお寺のことは知らなかった。



すぐそばにある清水寺の方が有名で、そこには何度か行ったことがあるが、何故か高台寺の方が好きだ。

刻々と暗くなっていく

高台寺は石段を上がった所にあるが、その石段を上がりながら自分が今夢の中にいるのだろうか、と思い続けた。それほど幻想的なのだ。夜の緑の中の石段ほどワクワクするものはない。その石段の上には何かが待ち受けているからだ。そしてその待ち受けていたものが・・・







しあわせ。

出口付近にあったこれ
一体何なんです?
誰か教えて!!

2013年11月26日火曜日

わいわい広場とアプの散髪

眠い。沼の底に沈んでいるような、時差ぼけ特有の眠さだ。朝は4時に目が覚めた。ま、ちょうどいいか。今朝は10時から父のわいわい広場がある。一緒に行くことにしよう。

朝7時半にアプを散歩に連れて行き、9時過ぎに家を出た。ホームに着くと父はリビングのソファでぼんやり座っている。お久しぶりです、と挨拶をするとそう驚いた表情でもないが『帰ったんか』とつぶやく。

乃木神社に紅葉は殆どナシ
車椅子に父を載せて1階の広場に連れて行く。今日は輪投げだ。洗濯物を干すを3つ並べて、広告で作った輪っかを投げるいう遊び。こういう遊びでも色々な人たちの性格が露呈する。

3階の父のグループにいる人たちは、殆どの人が全くコミュニケーションを取れる状態ではない。だが、唯一人103歳になるKさんは、さぞかし昔は美人だったのだろうと思われる容姿。ボケも全く感じさせないかくしゃくとした女性だ。が、こう言ってはなんだが『いけず』と表現したい。

Kさんは目の前で楽しんでる他の入居者に何度も注意する。「そこ邪魔やし、どいて。」

Yさんは『どうしてここに入居しているのだろう』といつも不思議に思ってしまうほどしっかりした女性。すばらしい運動能力を持っている。が、毎回ズルをする。先生もわかっているので、にこやかにYさんを物干し台からニコヤカに遠ざける。


父は『2度目のゲームが始まる前に、台を廻してほしい、輪っかが多過ぎて引っ掛ける所がない』とぶつぶつ言っている。自分が投げた輪っかが物干し台に引っかかっているので、もうこれ以上スペースがない、ということだ。たかがゲームと考えられないのか。しかし、誰もそのつぶやきを聞かず、2度目のゲームは始まる。

他の入居者を見てうらやましくなる。穏やかでニコニコと参加している。こんな人の家族は安心してホームに任せることができるんだろうなあ。

全くテレビを見なくなった父
その後夕方また来るから、と言いおいて帰ることにした。帰り道スーパーに寄って海鮮寿司と果物を買って帰る。ランチはお寿司と根菜とお味噌汁。これはコレステロールを下げるためには良いメニューなのだろうか。

隣の部屋でキュンキュン鳴いているアプと少し遊んでやることにする。夕べ久しぶりに再会したアプはものすごい毛量で、少しカットしてやった。とにかくじっとしていない上、はさみも切れないので雑巾のようになったが、最初大きな毛玉だったアプは3分の1になってしまった。少し寒そうだ。が、相変わらず野獣だ。


ももんがのようにソファの上から床に跳ぶ。相変わらず静止した状態がなかなかないので、写真を撮るのがむずかしい。




アプのコーナーは部屋の角に作ってあり、姉が昼間職場にいる時アプはここで過ごす。

アプの部屋
が、そこから出してやると、アプはソファに上がって窓の桟にまで登ってしまう。これが心配だ。オシッコもそこら中でしてしまう。最初はうまく行っていたのだが、範囲を広くした途端に混乱したようだ。



甘噛みは相変わらずひどいし、マテはできない。これで日曜日にパピークラスに連れて行ったら、教室に入るのも拒否されるのではないか。

しかしアホな子ほどかわいい

2013年11月25日月曜日

旅行プロ

またサンフランシスコ空港に戻って来た。とはいえ、前回ここから出発したのは9月11日だから、2ヶ月半たっている。来たばかりなのに、という感情はわいてこない。今チェックインをすませて、セキュリティーを通過したあとお水を$2.99で買ってソファに座っている。長時間のフライトの前のリラックスの仕方は自分なりにわかっている。

ついこの前まで父のお土産を
買っていたのに、と
遠い目になる
ゲートにはぎりぎりまで行かない。
パソコンでメールを書いたりして時間をつぶす。
ソファに座って靴も脱いでしまう。

マイホーム感覚過ぎるか?

さて、今朝は玄米の小さなおにぎりを二つ作って、夕べバーベキューした肉や野菜をお弁当箱に入れて来た。肉は2切れほど食べて、残りは姉にお土産。

今回はたった2週間の滞在なのに、それでもスーツケースは満タンだ。ドライマンゴー、チョコレート、次回のための洋服、靴2足、ベーグル2ダースなどなど。ドライマンゴーは10袋入れたがどうも重い。制限は50ポンド(23㌔)だがどうも超えているように感じる。体重計で測ってみるが、いつも余り正確ではない。3袋取り出して持ち込みのキャリーに入れる。


キャリーは他にも本、お弁当、お菓子、などが入っているのでかなり重い。キャリーの上につけるバックまである。その上ハンドバック。大量の荷物を引っ張って歩いている私は旅慣れていない人そのものだ。

旅上手な人は機内に持ち込む荷物やスーツケースに入れる物も淘汰されていて、すっきりとした格好で移動する。なのに自分の姿はまさにその反対だなと思う。ギリギリまで詰める。2個目のスーツケースに100㌦払ってたまるか、と戦うのだ。

だからたくさんの荷物を持って空港ターミナルをウロウロしているが、たった一つ毎回感心するのがこれ。↓

49.6ポンド!プロですね
やはり今日はガラガラのフライト。それを狙って予約したのだ。12時間の飛行時間のあとの疲れは全然違う。







それにしても最近の機内食のまずいこと。ついこの前まではそんなにひどくなかった。ここ数回の食事はありえないほどのまずさ。食事にはほぼ手を付けずおにぎりを食べた。

でも前回からスナックとして出るようになった
ジェラートはおいしい
コ、コレステロールが・・・

2013年11月24日日曜日

日本行き前日

お買い物と荷造りの日。忙しい。

まずこの前買った靴が幅広過ぎたので、狭いものに交換してもらいにモールに行く
後ろに見えるのが開店したばかりのユニクロ
大人気で開店時は入場制限が続いた
トレーダージョーズの新しいエコバックとナッツやチョコレート

ロスガトスのピーツでカプチーノ
朝の運動を終えた人たちの行列

洋服を着た小型犬2匹を連れて座っている女の子
カフェやお店に犬連れの人は多い
今日のカプチーノは泡が多くおいしい
隣では注文したベーグルを焼いてくれている
パソコンを使いながら30分待つ

こんな日でも歩数はたったこれだけ

2013年11月23日土曜日

ペットショップ

午前中ペットショップに行きアプへのお土産を探す。が、持って行きたいものは大きいし重い。あるいは検疫でひっかかりそうなものばかりだ。歯磨きが一番気になっているので、歯磨きグッズを買う。

週末、ペットショップでは
医者が来てワクチン接種や
薬の販売サービスがある

それにしてもオモチャなど中国製はなるべく避けたいと思うが、それは殆ど無理だ。数年前に中国製のドッグフードでペットが死亡した。つい先月も中国製のジャーキーで犬が600匹死亡した事件があった。

毒々しい色のオモチャが並ぶ
全て中国製
しかしこのオモチャ、意味がわからん
犬はここに来るとワクワクするのだろうか

グリーニーという歯磨きを兼ねるおやつは人気

ペット用ベット
心が動くがやめておいた

デンタルグッズの数々

アプに買ったお土産

数軒のお店に寄って帰ると昨日の血液検査の結果が送られて来ていた。自分の医療記録をオンラインで見ることができるのだが、今までで一番高いコレステロール値の264!!なんとかせねば。善玉コレステロール値もかなり高いので、それも全体の値を上げる理由だろう。と考えておくことにする。

さて、3時半に家庭教師をする生徒が来た。家庭教師が必要だ、と親が判断した時点では成績が余りにも下がっていて、学期が終わるまでに挽回できるのかどうかという状態の生徒が多い。余りにも成績が悪いので、親があわてて家庭教師をつける、というパターンが普通だ。今まではそれなりに時間もあったから、どの生徒の時もどうにか成績を上げることができた。が、ジュリーの場合ちょっとむずかしいところだ。

書斎に作った家庭教師コーナー

学期末までもう3週間しかない。しかも現時点で成績はものすごく悪い。今学期パスしなければ来学期クラスを継続して取ることはできない。期末テストは12月16日なので、あとジュリーを教えることができるのは数回しかない。12月7日に日本から帰国して、その翌日から教えたとしても16日の期末テストに間に合うのか。


いや、そもそもそれまでにかなり成績が上がっていないと、期末テストで満点を取ってもこのクラスにパスするのは不可能だ。今のジ
ュリーの状態では、期末テストまでに成績を上げておくというのはほぼ無理だろう。どうにか来学期はいい成績を取るように努力しますから、エキストラのプロジェクトをくださいと先生に頼んでみるしかないかもしれない、とアドバイスする。

次回は12月中旬
今の状況では家庭教師を引き受けてもお金を使わせるだけで、無意味かもしれない。あと1ヶ月でも早く来てくれていれば、と思うが仕方ない。

2013年11月22日金曜日

レインコート

日本に行く前の忙しい日。7時半に出勤する長男にしばしの別れを告げる。長男は今日から友人の家に行くそうで、日曜日の夜帰宅するのですれ違いになる。その後12月2日からニューメキシコに出張だそうで、帰って来るのは12月11日。

まずB型肝炎の3回目の予防接種をしに行く。お医者さんのオフィスは家から34㌔の所にある。ついでにLipid Testという血液検査もしてもらうことにする。これは1年に1度のコレステロール値などの検査だ。

が、その前にロスガトスの農家に寄ってフルーツを買うことにする。飛行機の中に持ち込み食べるためのものだ。今朝は柿があった。大3個で1㌦、中が4個で1㌦、小が8個で1㌦。今朝は9時なのにもう大サイズは売り切れ。

10年以上この農家にフルーツを買いに通っている
中サイズを買って車に乗ろうとすると鹿が何頭か歩いているのが見える。最後尾を歩いていた鹿は大きな角がある。奈良の春日大社で10月中旬に鹿の角切り行事があった、とテレビで見たなあと思い出す。野生の鹿には角切りは必要ないのだろうか。

ロスガトスの農家は広大な敷地
大きな鹿が5、6頭

医者のオフィスでは予防接種と血液検査のはしご。まずは主治医のオフィス、そしてその後ラボに行く。全てはコンピューターで管理されているから、身分証明書を見せればどんな検査が必要か引き出してもらえる。
待合室

しかし、今朝は先週買った白いセーターを初めて着たのだが、間違いだったか。予防接種と血液検査のはしごなんて。

病院廊下
 そして、日本スーパー。いつも日本に発つ前は数日分の夕食を作って行く。だが、今回は2週間で帰ると思うので気が楽だ。お寿司を買って今晩の夕食にすることにした。究極の手抜きである。

検査のために朝食抜きだったので、ピーツに寄ってチョコレートとチェリーの入ったバナナブレッドを食べる。そうだった、このバナナブレッドを姉に買って帰ってあげたい。土曜日にはこれとベーグルを買いに行かないと。

大きなピーツだが
いつも大繁盛
その後スタンフォードに行ってセーターを返品し、なじみの店員さんシオンと話す。シオンはエチオピア系アメリカ人だそうで、日本人との共通点がかなりあることを知る。

アメリカ人は子供が18歳になったら家を出て自分で生活しなさい、という家庭が多い。その代わり子供は年老いた親を老人ホームに入れてその後は知らん顔が普通。だが、エチオピア人は違うというような話。老人ホームに通って親をずっと見るということだった。そういえば、以前よく話していた中国人の友人も同じことを言っていた。彼女も老人ホームにいる母親の元によく通っていた。

とにもかくにも、日曜日にこちらを出る準備は着々と進んでいる。日本はこれから雨や雪が降る季節。アプのお散歩にレインコートは必要なんだろうか。明日ペットショップに行ってみようか。ペットだって冬は寒いんだろうか。雨の中を散歩するのはつらいんだろうか。それとも洋服を着るのなんて、ペットにとっては迷惑以外のなにものでもないのか。

迷惑みたいですね