2013年9月20日金曜日

ネコヒタ

京都の父の家は築23年。20年近く前まで両親は3軒隣にある家に住んでいた。この家の建築中から父は地下室があるのを見て(実際は崖に建っているので半地下)、いつかこんな家に住んでみたいと思っていたらしい。

持ち主のNさんに売ることがあったら是非声をかけてください、と頼んでいた。そしてその日が来た。バブル時ありえないような金額でこの家を買ったNさんは、その半額で売りますと言った。それは査定金額よりもずっと高かった。が、この家に恋していた父は即決した。

住んでみると家が傾いているのがわかった。家の前半分のふすま、障子、ドア全てに問題がある。ふすまを閉めると上の方は2㌢ぐらい隙間があく。調べてみると家の後ろ半分、つまり崖に建っている部分は鉄筋で土台が作ってあるので大丈夫だが、前部分は木材の土台でその前後つなぎ目部分が沈下してきている。

前半分は1階2階ともドアは閉まらない、トイレが詰まる、などの問題を抱えながら生活している。大変な負担でもあるが、父が生きている間はどうにか維持していこうと思っている。が、この家には楽しい部分もある。ネコヒタ庭だ。つまり猫の額の庭。

彼岸花
Nさんがこの狭い庭にこれでもか、これでもか、と言うほどの木やお花を植えたのだ。それがいつ咲くかわからない。ふと見るとある日バラが咲いている。ある日はさくらんぼが実っている。いちじく、葡萄。真っ白な百合、白い彼岸花などもある日突然気がつくとひっそりと咲いている。

昨日の朝は、濃いピンクの百合と赤い彼岸花が咲いているのに気がついた。ああ、母の命日が近づいて来たな、と百合を見ると思い出す。去年は白い百合だった。ピンクの百合は20年住んでいて初めて咲いた。

ピンクの百合
これは今年初めて

さて、今日の父は穏やかだった。が、思い出話も同じものばかりではおもしろくないので、父が以前所用で東京にいつも行っていた頃の話をした。東大でよく会合があったらしく、東大構内の話を好んでする。

ホームへの道
今日は『外人さん』が3人
前を歩いていた
だから、山手線の話をすることにした。山手線はこんなんじゃなかった?と路線図を紙に描いてみた。父はそうそう、神田がこの辺で東大がこの辺で、と嬉しそうに話す。そうか、明日は東京路線図を持って来て話すことにしようと思いつく。

いい加減路線図
このところ父の夕食時に行き7時から7時半頃までホームで過ごすので、帰宅するともう8時を過ぎている。夕食は8時半頃だ。姉が伊勢丹で買って来たお弁当を食べる。
伊勢丹豆藤弁当
ふと思い出した。ネコヒタには蛇も出るんだった。